関西の紫陽花の名所、大阪池田・久安寺は見応え抜群!池のあじさいが幻想的
2020.06.05おでかけ
6月、梅雨の季節に咲く花といえば紫陽花(アジサイ)。関西各地にあじさいの名所がありますが、大阪府池田市にある久安寺もその一つで、例年6月下旬に見頃を迎えます。
久安寺は特に、池に浮かべられたあじさいが幻想的でインスタ映えすると、近年人気のスポット。
この記事では、久安寺の見どころから、注意しておきたいアクセス方法まで、2019年に訪れた時の様子を詳しくご紹介します!
※写真はすべて2019年に撮影したものです。
目次
【青空×あじさい】人が隠れるほど生い茂る“あじさいの路”
バスを降りて正面の楼門横にある小さな扉を開けて中へ。すると、早速目の前には、まっすぐ続く参道の両脇に無数のあじさいがずらり!

参拝者は、「わぁ!きれい!」と歓声をあげて立ち止まり、早速、順に写真を撮られます。

参道を立ち止まって振り返れば、鮮やかなあじさいと、国指定の重要文化財に指定された風格ある楼門のコントラストが、これまた美しい。

もりもりと勢いよく育ったあじさいは、人が隠れてしまうほどの高さ!
白、淡いブルー、濃いブルー、淡い紫、濃い紫、赤みがかった紫。涼しげな色のグラデーションが、目を楽しませてくれます。

あじさいの美しさは、凛とした色合いにある気がします。
静かにそこにたたずむような、主張はしないけれど、確かにある存在感とどこか漂う陰り。日本人に代々受け継がれてきた美の感性「侘び」をまとったような姿に、無意識に魅了されてしまうのかもしれません。
【水×あじさい】手水舎に添えられた花
受付で拝観料を納めたら、すぐ横の手水舎で手を清めようと近づいてみると、

手水舎にあじさいが浮かべられています。「花手水」というそうで、幻想的です。
暑さが増してくる6月にちょうど良く涼しげで、手や口だけでなく心も清められるよう。
【水×あじさい】池一面に浮かぶ、色とりどりの紫陽花
さらに奥へ進んでいくと、目の前の池に、水面を覆う多数のあじさいが!

水面から顔を出して咲く花といえばハスの花を思い出しますが、あじさいです。先ほどの手水舎もきれいでしたが、池となると、規模が大きい!
近づいて写真を撮ってみたり、真上から撮ってみたり。皆さん「インスタ映え」する角度を探して夢中になっています。

陽の光に反射して煌めくあじさいはひときわ美しく、ファインダー越しにため息がもれます。
池に浮かんだあじさいが見られるのは、2020年は6月13日からの予定だそうです。→2020年は6月18日から30日まで。
【草木の緑×あじさい】境内の奥にも紫陽花が
池のあじさいに心を奪われたばかりですが、参道を進むと、今度は緑の中のあじさいに出会えます。

生い茂った木々の木陰にあじさいたちも溶け込んで、楼門前の参道や池のあじさいとはまた違った趣があります。

とにかく、境内のどの方角を見ても、あじさい、あじさい、あじさい。
辺りを見渡せば、視界のどこかに必ずあじさいが入る状態で、見応えがあります!

つい、写真を撮ることに夢中になってしまいますが、奥に行くほど参拝者がまばらになるので、境内を散策しながらゆっくりと観賞するのがおすすめです。
そして、2019年にはこんなハート型のあじさいも咲いていたようです。
見つけたら、なんだかいいことがありそうですね。
雨に濡れてしっとり。梅雨の季節に輝く緑も美しい
お腹いっぱいになるほど、あじさいが観賞できる久安寺。
あじさいの季節は、境内の緑も艶やかで、緑の色彩のグラデーションにも目を奪われます。

写真は、本堂から、バン字池を中心とした庭園・虚空園を望んだ風景。
本堂から三十三所堂、阿弥陀堂、御影堂にかけての回廊をめぐると、迫る山々の緑とあじさいが堪能できます。
もっと森林浴を楽しみたいなら、境内にある弥勒山を巡拝するコースもあります。
四国八十八箇所のお砂踏み巡拝霊場で、参拝すると実際に遍路を巡礼したのと同じ功徳を積むことができるそうです。一周約1キロ、約1時間ほど。時間があれば山歩きをしてみては。
一年中花が咲く久安寺は、関西花の寺の一つ
久安寺は、「関西花の寺」の一つです。
「関西花の寺」とは、昔から「花」に縁のある近畿2府4県のお寺の総称で、宗派を超えて25か所のお寺があります。
久安寺は第十二番目の寺で、北摂では唯一。ほかに阪急沿線だと、神戸の摩耶山天上寺、京都の法金剛院があります。
久安寺は「関西花の寺」というだけあって、一年を通じて様々な花が咲きます。
その一部を紹介すると、
4月下旬〜5月上旬 | ボタン、ヒラドツツジ |
5月中旬 | シャクナゲ |
6月上旬 | ボタイジュ |
6月上旬~6月下旬 | サラ |
6月中旬~7月初旬 | アジサイ |
7月上旬~8月初旬 | ハス |
8月 | サルスベリ |
10月〜 | サザンカ |
11月中旬~12月初旬 | 紅葉 |
1月~3月 | 梅 |
2月〜3月 | 河津桜 |
3月〜4月 | ハクモクレン |
と、一年を通じてほぼ何かしらの花が咲いています。あじさいの次はハス。境内の奥のハス池で、鮮やかなハスの花が次々に開花します。
ちなみに、桜の季節には「四季桜」という花が咲くのですが、10月末にも開花するそうです。秋に桜が見られるって、珍しいですよね。
これは絶景!秋は紅葉が彩る境内
あじさいのシーズン以外で、特におすすめしたい季節は秋。境内の木々が色鮮やかな赤い色に変わります。
入り口の楼門。重厚な楼門とオレンジ色の紅葉が調和して、威風堂々とした風格を感じさせます。
また、境内中央のバン字池からの景色は絶景!

光が差し込んで輝く紅葉。池の背部に広がる山が借景となって奥行きが増し、言葉では言い尽くせないほどの美しさがあります。
いつまで眺めていても飽きません。ぜひ訪れて実感してほしい景色です。
久安寺へのアクセスは、池田駅のバス乗り場に注意!
最後に、久安寺への行き方を紹介します。
阪急大阪梅田駅からは、宝塚線の急行に乗って約20分の池田駅で下車します。
池田駅から阪急バスに乗るのですが、池田駅のバス乗り場は、駅の1階と、少し離れた「池田西のりば」の2か所にあります。
久安寺へ向かうバスは、「池田西のりば」の方です。
駅の改札を出て左のコンコースを進むと目の前に1階に降りるエスカレーターがありますが、1階には降りずにエスカレーター横のコンコースを直進します。

その後は表示案内に沿って、エスカレーターを上って道なりに進み、今度は階段を下りて1階に降りると、そこが「池田西のりば」です。
池田駅の改札から「池田西のりば」までは、歩いて2分ほど。
また、久安寺行きのバスは本数が少ないので、バスの時刻は事前に確認しておくことをおすすめします!
久安寺行きのバスに乗車して「久安寺」停で下車すると、目の前が久安寺です。乗車時間は約15分。阪神高速の「ビッグハープ」や、植木の産地・細河地区ののどかな風景を眺めている間に到着です。
そして到着したら、帰りのバスの時間を事前にチェックしておきましょう!
池田駅に向かうバスの本数も少ないため、時間に余裕を持って境内を散策してくださいね。
アジサイの季節はもちろん、一年を通じて花の魅力にあふれる久安寺。街から離れ、自然に囲まれたお寺だからこそ、心静かに、季節ごとの花々を観賞できるスポットです。
スポット名 | 久安寺(きゅうあんじ) |
拝観時間 | 9:00〜16:00 |
拝観料 | 300円 |
問い合わせ | 072-752-1857 |
アクセス | 阪急池田駅→阪急バス「久安寺」停下車すぐ |
住所 | 大阪府池田市伏尾町697【MAP】 |
URL | http://kyuanji.jp/ |
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この記事を書いたのは… TOKK編集部T

「TOKK(トック)」編集部T。豊中で生まれ育ち、箕面→豊中→池田→岡本→池田と阪急沿線で引っ越しを繰り返す。暮らすたびに、その街と周辺を隅々まで歩き、住人だからこそ分かる見どころを掘り起こしている。次に住んでみたいのは阪急京都線の大山崎。趣味は、おいしいもの発掘と山歩き。
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