大阪の紅葉の名所・箕面の滝(箕面大滝)。名物「もみじ天ぷら」の起源とは【TOKK2021年11月号】
2021.10.25特集
【TOKK2021年11月号】
紅葉シーズンになると多くの観光客でにぎわう、大阪屈指の紅葉の名所・箕面の滝(箕面大滝)。道中の土産物店で販売されている名物「もみじの天ぷら」の起源とは?名所の歴史や背景を知って、秋景色をよりいっそう深く味わおう。
役行者(えんのぎょうじゃ)から生まれた、もみじ天ぷら
阪急箕面駅から箕面大滝へと続く道に土産店などが立ち並び、毎年多くの人でにぎわう箕面の紅葉。のびのびと枝葉を伸ばす紅葉樹に囲まれて、軽いハイキング気分も味わえる北摂屈指の人気スポットである。
約33mの高さから雄々しく流れ落ちる箕面大滝。箕面の紅葉が有名になったのは、紅葉狩りが広く庶民にも親しまれるようになった江戸時代から。歴史家・頼 山陽(らいさんよう)をはじめ、著名な文人墨客も多く訪れた。
その道中を楽しく彩るのが、あちこちの土産店で販売されるもみじの天ぷらだ。カリッとした食感とほのかな甘みが、箕面を象徴する味として親しまれているが、その起源はなんと、約1300年前。箕面山で修行していた、役行者がもみじの美しさを賞賛し、灯明の油でもみじの天ぷらを作って修験道場を訪れる旅人にもてなしたのが始まりと伝わっている。
諸説はあるが、「もみじの葉衣」と呼ばれたこの天ぷらは、西江寺のご本尊・大聖歓喜天(たいしょうかんきてん)に、油で揚げた巾着型の供物「おだん」が常に必要とされていたことや、大量の油を必要とする祈祷法「浴油供」が行われていたことから、その油で境内のもみじの葉を揚げてみたとも。
西江寺の縁起には、今は少なくなっているが、もみじの天ぷらの材料に適した「一行寺楓」が当時の境内を覆っていたという、伝承を裏付ける話が残っている。
役行者に端を発するこの風習は今もそのまま受け継がれ、一行寺楓は1年塩漬けにされた後、塩出しして秋には天ぷらとして行き交う人の舌をもてなす。意外な起源を知ると、恒例の箕面行楽もさらに味わい深いものになる。
スポット名 | 箕面大滝 |
料金 | 入園自由 |
問い合わせ | 072-723-1885(箕面 交通・観光案内所/木曜休〈11月は無休〉) |
アクセス | 阪急箕面駅下車 約40分【MAP】 |
住所 | 大阪府箕面市箕面公園2-2 |
URL | http://www.mino-park.jp/ |
イベント | 「明治の森 箕面国定公園 もみじまつり」〜12月5日 ※時間はイベントにより異なる。 |
スポット名 | 西江寺 |
料金 | 境内無料 |
時間 | 9:00〜17:00 |
問い合わせ | 072-721-3190 |
アクセス | 阪急箕面駅下車 約6分 |
住所 | 箕面市箕面2-5-27【MAP】 |
URL | https://nanokaichi.com/saikoji/ |
箕面の滝(箕面大滝)へのアクセス・駐車場
箕面大滝周辺の道路は混雑するため、公共交通機関を利用するのがおすすめ。
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