【2024年】関西・藤の花の名所7選。春の花が映える京都・大阪・兵庫・奈良のスポット&見頃

藤(フジ)は桜が散った後に咲く春の花。日本では古来から親しまれている花で、2024年7月から発行される新五千円札に描かれることにもなっています。

無数の花房がシャワーのように降り注ぎ、見応えある春の景色が見られる、京都・大阪・兵庫・奈良のフジの名所をご紹介します。

藤(フジ)ってどんな花?

学名はWisteria floribunda、別名「ノダフジ」。マメ科フジ属の日本の固有種です。日本では古来から親しまれている花で、万葉集でも詠われています。丈夫なつるが棚を這い、長い花房が垂れ咲く優雅な姿が美しい花です。

【兵庫・丹波市】関西屈指のフジの名所!頭上から降り注ぐ、花のシャワー「白毫寺(びゃくごうじ)」

例年の見頃:5月初旬から中旬

近年特に、フジの花のシーズンになると参拝者が増えているという「白毫寺(びゃくごうじ)」。訪日観光客もわざわざ訪れるという見応えのあるスポットです。

百毫寺(ひゃくごうじ)のフジ

境内を彩るのは、先代の住職が約30年前に植えた「九尺ふじ」。九尺ふじは紫色の長い花穂が特徴の品種で、花穂の長さは1メートル以上。「白毫寺(びゃくごうじ)」では、全長約120メートル、幅8メートルと大規模なL字型の藤棚で育てているため、かなりのボリューム!無数の花房が垂れ下がる様子は圧巻の一言です。

百毫寺(ひゃくごうじ)の藤棚

絵になるのは、フジの花房の真下から頭上を眺めた景色。花裾が霞がかって見え、まるで印象派の絵画のような世界が目の前に広がります。

夜にはライトアップも実施され、昼間とはまた異なる得も言われぬ景観に。5種類のライトで照らし出されたフジは、オーロラのカーテンのよう。暗さが増す19時頃から、くっきりと輝くフジを見ることができます。

百毫寺(ひゃくごうじ)のフジのライトアップ

フジのシーズンは、周辺道路が混雑し駐車場も待ち時間が発生するため、公共交通機関で訪れるのがおすすめです。

スポット名 白毫寺(びゃくごうじ)
志納金300円、高校生以下無料
時間8:30~17:00
ライトアップは18:30頃~21:00
問い合わせ0795-85-0259
アクセスJR福知山線・市島駅下車、タクシー約8分
住所丹波市市島町白毫寺709【MAP
URLhttp://www.byakugouji.jp/

【兵庫・宝塚市】雲のようにたなびく白いフジ「中山寺」

例年の見頃:4月中旬~下旬

深い青色をした中山寺の五重塔

中山寺は、聖徳太子が創建したと伝る日本最初の観音霊場。子授け・安産の寺として有名です。荘厳な門を入ると、山沿いに建つ境内には、妊婦さんの参拝を配慮しエスカレーターやエレベーターが備えられています。

中山寺の白いフジ

「星の広場」にあるのが、約80メートルも続く藤棚。一般的に紫色のフジが多い中、中山寺では白いフジが多く、いっせいに花咲くとまるでたなびく雲のよう!周囲に漂う甘い香りも楽しめます。

連なるフジの花

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スポット名中山寺
問い合わせ0797-87-0024
アクセス阪急中山観音駅下車すぐ
住所宝塚市中山寺2丁目11-1【MAP
URLhttps://www.nakayamadera.or.jp/

【京都・伏見】慎ましやかなフジが美しい。京都の春の花スポット「城南宮」

例年の見頃:4月下旬

方除・厄除の祈祷、車のお祓いの神社として知られる神社。広大な境内には、趣の異なる5つの庭園があり、フジは池泉回遊式庭園「室町の庭」に咲きます。

京都・城南宮のフジ

見逃せないのは、同時期に咲くツツジとの共演。清楚なフジの薄紫と鮮やかなツツジの紅が見事に咲きそろいます。

京都・城南宮のフジの神楽

またフジのシーズンは、花房を冠にさした巫女がフジの枝を手に持ち神楽を舞う「藤の巫女神楽」の披露(観覧自由)や、「藤の花守り」の特別授与も。「藤の花守り」を授かると、巫女に神楽鈴でお祓いをしてもらえます(1体1,000円)。

京都・城南宮のフジお守り

広々とした庭園を巡って、ゆっくりと春の訪れを満喫したいスポットです。

「藤の巫女神楽」2024年5月1~6日、11日、12日、18日、19日、25日、26日の10:00、15:00の1日2回

スポット名 城南宮
拝観料【3月23日から6月30日】大人(中学生以上)800円、小学生500円
※時期によって異なります。
時間9:00~16:30(受付16:00まで)
問い合わせ075-623-0846
アクセス阪急大宮駅→市バス・城南宮道停下車すぐ
住所京都市伏見区中島鳥羽離宮町7【MAP
URLhttps://www.jonangu.com/

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【京都・宇治】国宝とフジが織りなす、格調高い春の風景「平等院」

例年の見頃:4月中旬から5月初旬

平安時代後期に藤原頼通によって建てられた国宝・鳳凰堂。華やかな朱塗りの建築と、屋根の上で金色に輝く1対の鳳凰は、当時の栄華を今に伝えています。

平等院鳳凰堂とフジ

藤棚は境内3か所に設置されています。表門では紫と白の「だるま藤」が、南門ではピンクの「ノダフジ」が、訪れる人を出迎えます。

そして一番の見どころとなるのが、阿字池のほとりに佇むフジ。樹齢280年と伝わる古木で、ここから眺める薄紫の可憐なフジと鳳凰堂の堂々たる姿は、ため息がもれるほど美しい。

フジが花開く同時期にはツツジも見頃を迎え、心晴れやかな春の景色に出会えます。庭園をぐるりと一周して、春の散策を楽しんでは。

平等院のフジとツツジ
スポット名 平等院
拝観料大人700円、中高生400円、小学生300円
拝観時間【庭園】8:30~17:30(受付は17:15まで)
問い合わせ0774-21-2861
アクセス阪急大阪梅田駅→Osakametro淀屋橋駅で京阪のりかえ、宇治駅下車 約10分
住所京都府宇治市宇治蓮華116【MAP
URLhttps://www.byodoin.or.jp/

 【大阪・東住吉】目にも爽やか!フジとネモフィラの共演が見られるスポット「大阪市立長居植物園」

例年の見頃:4月中旬

長居植物園のフジとネモフィラ

都会で緑と自然に親しめるオアシス「大阪市立長居植物園」。バラやアジサイなど11の専門園を有し、一年を通じて多彩な草木や花に出会えるスポットです。常設の夜の野外ミュージアム「チームラボ ボタニカルガーデン大阪」でも人気!

約2,000平方メートルもの広さの「ライフガーデン」は、一面お花畑のエリアで、季節に合わせて様々な花が植えられます。

長居植物園のフジとネモフィラ

春は近年人気のネモフィラが、真っ青な花の世界を作り出します。そのネモフィラ畑の隣にノダフジが開花し、わずか数日だけ、青と淡い紫の清々しい共演を眺めることができます。

見頃の時期はちょうど暑さが増してくる頃。涼し気で心が洗われる景色に癒されてみては。

ネモフィラの見頃は、4月中旬~5月上旬。

スポット名 大阪市立長居植物園
料金大人200円、中学生以下無料
時間<3月~10月>9:30~17:00(入園は16:30まで)
<11月~2月>9:30~16:30(入園は16:00まで)
休園日月曜(祝日の場合はその翌平日)
問い合わせ 06-6696-7117
アクセスOsakametro長居駅下車(3号出口)約10分
住所大阪市東住吉区⻑居公園1-23【MAP
URLhttps://botanical-garden.nagai-park.jp/

【大阪・福島区】”野田のフジ”として知られる約600年前からの名所「下福島公園」ほか、区内の公園や施設28か所

例年の見頃:4月中旬<2024年の見頃予想:4月7日(日)から21日(日)>

ノダフジ

大阪梅田エリアの隣、阪神福島駅、阪神野田駅周辺一帯。街はオフィスと住宅街、商店街が同居するにぎやかなエリアです。

そんな都会の中で出会えるフジの花。古来より、野田のフジは「吉野の桜」と並んで名所として称えられており、フジの標準和名「ノダフジ」の由来となったり、豊臣秀吉が藤の花見に訪れて茶会を開いたとも伝えられています。

フジの別名「ノダフジ」

野田のフジは、第二次世界大戦の空襲でほぼ全滅してしまったものの、地元住民らによって復興が行われ、現在、公園や公共施設を中心に区内29か所で毎年、可憐な花をつけます。

中でも、最も多くの藤棚があるのは下福島公園。4月14日(日)には「のだふじまつり2024~福島区万博~」が開催され、グルメやライブパフォーマンスも楽しめます。

スポット名 下福島公園、阪神野田駅前広場ほか、福島区内の公園や施設29か所
料金無料
時間無休
問い合わせ06-6464-9923(のだふじ開花情報サービス<自動音声案内>)
アクセス【下福島公園】阪神福島駅下車約10分
住所【下福島公園】大阪市福島区福島4丁目1【MAP
URLhttps://www.city.osaka.lg.jp/fukushima/page/0000594932.html

【奈良】名木「砂ずりの藤」とフジの社紋を持つ関西の名所「春日大社」

例年の見頃:4月下旬~5月上旬 

神山を含む約30万坪を有する春日大社は、世界遺産に指定されており、世界各地から参拝者が絶えない名所です。春日大社にとって、フジは古来から境内各所に自生しており、社紋にも用いられている特別な花です。

春日大社の砂ずりのフジ

特に、花房が砂にすれるほど長いことから名付けられた「砂ずりの藤」は、名木として知られています。鮮やかな朱塗りの社殿と艶やかな紫色のフジは、感嘆のため息がもれるほど美しい。4月上旬から見頃が終わるまでの期間限定で、フジの花房の形をした「藤まもり」の授与もあります。

境内にある「萬葉植物園」には、日本最古の歌集『万葉集』に関わる草花約300種が植えられおり、フジも20種200本が育てられています。花の形や大きさ、色の違いを見比べて楽しむのもおすすめです。

スポット名 春日大社
拝観料【御本社(大宮)参拝所】無料
【萬葉植物園】大人500円、小人250円
時間【御本社(大宮)参拝所】3月~10月 6:30~17:30、11月~2月 7:00~17:00
【萬葉植物園】9:00~16:30(入園は16:00まで)
問い合わせ0742-22-7788
アクセス阪急大阪梅田駅→Osakametroなんば駅→近鉄・奈良駅下車 約15分
住所奈良県奈良市春日野町160【MAP
URLhttps://www.kasugataisha.or.jp/

京都・大阪・兵庫・奈良。関西各地にある藤(フジ)の名所

清楚な花色と優雅な姿で、見る人の心を癒してくれるフジの花。都会の中心地で見られるフジから、見応えある「白毫寺」のフジまでご紹介しました。花の盛りはほんの数日。お見逃しないように、おでかけしてくださいね。

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この記事を書いたのは… TOKK編集部T

「TOKK(トック)」編集部T。豊中育ち→箕面→豊中→池田→神戸・岡本→池田と阪急沿線を転々とする。そのたびに、その街と周辺を隅々まで歩き、住人だからこそ分かる見どころを掘り起こしている。次に住んでみたいのは阪急京都線の大山崎。趣味は、おいしいもの発掘と山歩き。

阪急沿線情報紙「TOKK」は2022年で創刊50年を迎えた情報紙で、関西私鉄・阪急電車沿線のおでかけとくらし情報を毎月1回、各30万部発行するメディアです。取材のこぼれ話やお店の方から聞いたお話や、くらしの中で気になる情報を毎日更新中です。
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