【2025年】関西・藤の花の名所10選。京都・大阪・兵庫・奈良・滋賀のスポット&見頃

<2025年3月31日更新>

藤(フジ)は桜が散った後に咲く春の花。日本では古来から親しまれている花で、2024年7月に発行された新五千円札にも描かれています。

無数の花房がシャワーのように降り注ぎ、見応えある春の景色が見られる、京都・大阪・兵庫・奈良・滋賀のフジの名所をご紹介します。

目次

藤(フジ)ってどんな花?

学名はWisteria floribunda、別名「ノダフジ」。マメ科フジ属の日本の固有種です。日本では古来から親しまれている花で、万葉集でも詠われています。丈夫なつるが棚を這い、長い花房が垂れ咲く優雅な姿が美しい花です。

【兵庫・丹波市】関西屈指の藤の名所!頭上から降り注ぐ、花のシャワー「白毫寺(びゃくごうじ)」

例年の見頃:5月初旬から中旬

近年特に、藤の花のシーズンになると参拝者が増えているという「白毫寺(びゃくごうじ)」。訪日観光客もわざわざ訪れるという見応えのあるスポットです。

百毫寺(ひゃくごうじ)のフジ

境内を彩るのは、先代の住職が約30年前に植えた「九尺ふじ」。九尺ふじは紫色の長い花穂が特徴の品種で、花穂の長さは1メートル以上。「白毫寺(びゃくごうじ)」では、全長約120メートル、幅8メートルと大規模なL字型の藤棚で育てているため、かなりのボリューム!無数の花房が垂れ下がる様子は圧巻の一言です。

百毫寺(ひゃくごうじ)の藤棚

絵になるのは、藤の花房の真下から頭上を眺めた景色。花裾が霞がかって見え、まるで印象派の絵画のような世界が目の前に広がります。

夜にはライトアップも実施され、昼間とはまた異なる得も言われぬ景観に。5種類のライトで照らし出された藤は、オーロラのカーテンのよう。暗さが増す19時頃から、くっきりと輝く藤を見ることができます。

百毫寺(ひゃくごうじ)のフジのライトアップ

藤のシーズンは、周辺道路が混雑し駐車場も待ち時間が発生するため、公共交通機関で訪れるのがおすすめです。

スポット名 白毫寺(びゃくごうじ)
志納金300円、高校生以下無料
時間8:30~17:00
ライトアップは18:30頃~21:00
問い合わせ0795-85-0259
アクセスJR福知山線・市島駅下車、タクシー約8分
住所丹波市市島町白毫寺709【MAP
URLhttp://www.byakugouji.jp/

【兵庫・宝塚市】雲のようにたなびく白い藤「中山寺」

例年の見頃:4月中旬~下旬

深い青色をした中山寺の五重塔

中山寺は、聖徳太子が創建したと伝る日本最初の観音霊場。子授け・安産の寺として有名です。荘厳な門を入ると、山沿いに建つ境内には、妊婦さんの参拝を配慮しエスカレーターやエレベーターが備えられています。

中山寺の白いフジ

「星の広場」にあるのが、約80メートルも続く藤棚。一般的に紫色の藤が多い中、中山寺では白い藤が多く、いっせいに花咲くとまるでたなびく雲のよう!周囲に漂う甘い香りも楽しめます。

連なるフジの花

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スポット名中山寺
問い合わせ0797-87-0024
アクセス阪急中山観音駅下車すぐ
住所宝塚市中山寺2丁目11-1【MAP
URLhttps://www.nakayamadera.or.jp/

【京都・伏見】慎ましやかな藤が美しい。京都の春の花スポット「城南宮」

例年の見頃:4月下旬

方除・厄除の祈祷、車のお祓いの神社として知られる神社。広大な境内には、趣の異なる5つの庭園があり、藤は池泉回遊式庭園「室町の庭」に咲きます。

京都・城南宮のフジ

見逃せないのは、同時期に咲くツツジとの共演。清楚な藤の薄紫と鮮やかなツツジの紅が見事に咲きそろいます。

京都・城南宮のフジの神楽

また藤のシーズンは、花房を冠にさした巫女が藤の枝を手に持ち神楽を舞う「藤の巫女神楽」の披露(観覧自由)や、「藤の花守り」の特別授与も。「藤の花守り」を授かると、巫女に神楽鈴でお祓いをしてもらえます(1体1,000円)。

京都・城南宮のフジお守り

広々とした庭園を巡って、ゆっくりと春の訪れを満喫したいスポットです。

「藤の巫女神楽」2025年5月1日~6日、10日、11日、17日、18日、24日、25日の10:00、15:00の1日2回

スポット名 城南宮
拝観料大人(中学生以上)800円、小学生500円
※時期によって異なります。
時間9:00~16:30(受付16:00まで)
問い合わせ075-623-0846
アクセス阪急大宮駅→市バス・城南宮道停下車すぐ
住所京都市伏見区中島鳥羽離宮町7【MAP
URLhttps://www.jonangu.com/

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【京都・南区】3日間だけ公開される鳥羽の藤「鳥羽水環境保全センター」

公開期間:2025年4月18日(金)、19日(土)、20日(日)

京都鳥羽水環境センターの藤棚

京都市最大規模の下水処理場・鳥羽水環境保全センターには、全長120メートルにおよぶ藤棚の回廊があります。普段は非公開の施設ですが、藤の見頃の時期になると、一般に無料公開されます。2025年は4月18日(金)、19日(土)、20日(日)に実施。

京都鳥羽水環境センターの藤

期間中、下水処理施設の見学や水質実験、デジタルクイズスタンプラリーといったイベントも開催され、生活になくてはならない下水処理の仕組みや技術を知ることもできます。

京都鳥羽水環境センターの藤棚
スポット名鳥羽水環境保全センター
公開期間2025年4月18日(金)、19日(土)、20日(日)※荒天中止
公開時間10:00~16:00(入場は15:30まで)
入場料無料
問い合わせ075-661-3755(8:00~21:00、京都いつでもコール)
アクセス地下鉄烏丸線・近鉄京都線「竹田駅」から直行バス(市バス臨時便)約10分
【市バス臨時便】
乗り場:竹田駅西口停留所(竹田駅北改札4番出入口すぐ)
運行時間:4 月18日(金)9:50〜15:10 (10 分〜20分間隔)、4 月19日(土)・20日(日)9:45〜15:10 (5分〜10分間隔)
乗車料金:おとな230円 こども120円

または、市バス「上鳥羽馬廻(かみとばうままわし)」下車 約10分
※本数が少ないのでご注意ください。
駐車場なし
住所京都市南区上鳥羽塔ノ森梅ノ木1【MAP
URLhttps://www.city.kyoto.lg.jp/suido/page/0000338615.html

【京都・宇治】国宝と藤が織りなす、格調高い春の風景「平等院」

例年の見頃:4月中旬から5月初旬

平安時代後期に藤原頼通によって建てられた国宝・鳳凰堂。華やかな朱塗りの建築と、屋根の上で金色に輝く1対の鳳凰は、当時の栄華を今に伝えています。

平等院鳳凰堂とフジ

藤棚は境内3か所に設置されています。表門では紫と白の「だるま藤」が、南門ではピンクの「ノダフジ」が、訪れる人を出迎えます。

そして一番の見どころとなるのが、阿字池のほとりに佇む藤。樹齢280年と伝わる古木で、ここから眺める薄紫の可憐な藤と鳳凰堂の堂々たる姿は、ため息がもれるほど美しい。

藤が花開く同時期にはツツジも見頃を迎え、心晴れやかな春の景色に出会えます。庭園をぐるりと一周して、春の散策を楽しんでは。

平等院のフジとツツジ
スポット名 平等院
拝観料大人700円、中高生400円、小学生300円
拝観時間【庭園】8:30~17:30(受付は17:15まで)
問い合わせ0774-21-2861
アクセス阪急大阪梅田駅→Osakametro淀屋橋駅で京阪のりかえ、宇治駅下車 約10分
住所京都府宇治市宇治蓮華116【MAP
URLhttps://www.byodoin.or.jp/

 【大阪・東住吉】目にも爽やか!藤とネモフィラの共演が見られるスポット「大阪市立長居植物園」

例年の見頃:4月中旬

長居植物園のフジとネモフィラ

都会で緑と自然に親しめるオアシス「大阪市立長居植物園」。バラやアジサイなど11の専門園を有し、一年を通じて多彩な草木や花に出会えるスポットです。常設の夜の野外ミュージアム「チームラボ ボタニカルガーデン大阪」でも人気!

約2,000平方メートルもの広さの「ライフガーデン」は、一面お花畑のエリアで、季節に合わせて様々な花が植えられます。

長居植物園のフジとネモフィラ

春は近年人気のネモフィラが、真っ青な花の世界を作り出します。そのネモフィラ畑の隣にノダフジが開花し、わずか数日だけ、青と淡い紫の清々しい共演を眺めることができます。

見頃の時期はちょうど暑さが増してくる頃。涼し気で心が洗われる景色に癒されてみては。

ネモフィラの見頃は、4月中旬~5月上旬。

スポット名 大阪市立長居植物園
料金大人200円、中学生以下無料
時間<3月~10月>9:30~17:00(入園は16:30まで)
<11月~2月>9:30~16:30(入園は16:00まで)
休園日月曜(祝日の場合はその翌平日)
問い合わせ 06-6696-7117
アクセスOsakametro長居駅下車(3号出口)約10分
住所大阪市東住吉区⻑居公園1-23【MAP
URLhttps://botanical-garden.nagai-park.jp/

【大阪・福島区】”野田のフジ”として知られる約600年前からの名所「下福島公園」ほか、区内の公園や施設28か所

例年の見頃:4月中旬

ノダフジ

大阪梅田エリアの隣、阪神福島駅、阪神野田駅周辺一帯。街はオフィスと住宅街、商店街が同居するにぎやかなエリアです。

そんな都会の中で出会える藤の花。古来より、野田の藤は「吉野の桜」と並んで名所として称えられており、藤の標準和名「ノダフジ」の由来となったり、豊臣秀吉が藤の花見に訪れて茶会を開いたとも伝えられています。

フジの別名「ノダフジ」

野田の藤は、第二次世界大戦の空襲でほぼ全滅してしまったものの、地元住民らによって復興が行われ、現在、公園や公共施設を中心に区内29か所で毎年、可憐な花をつけます。

中でも、最も多くの藤棚があるのは下福島公園です。

スポット名 下福島公園、阪神野田駅前広場ほか、福島区内の公園や施設29か所
料金無料
時間無休
問い合わせ06-6464-9923(のだふじ開花情報サービス<自動音声案内>)
アクセス【下福島公園】阪神福島駅下車約10分
住所【下福島公園】大阪市福島区福島4丁目1【MAP
URLhttps://www.city.osaka.lg.jp/fukushima/page/0000594932.html

【奈良】名木「砂ずりの藤」と藤の社紋を持つ関西の名所「春日大社」

例年の見頃:4月下旬~5月上旬 

神山を含む約30万坪を有する春日大社は、世界遺産に指定されており、世界各地から参拝者が絶えない名所です。春日大社にとって、藤は古来から境内各所に自生しており、社紋にも用いられている特別な花です。

春日大社の砂ずりのフジ

特に、花房が砂にすれるほど長いことから名付けられた「砂ずりの藤」は、名木として知られています。鮮やかな朱塗りの社殿と艶やかな紫色の藤は、感嘆のため息がもれるほど美しい。4月上旬から見頃が終わるまでの期間限定で、藤の花房の形をした「藤まもり」の授与もあります。

境内にある「萬葉植物園」には、日本最古の歌集『万葉集』に関わる草花約300種が植えられおり、藤も20種200本が育てられています。花の形や大きさ、色の違いを見比べて楽しむのもおすすめです。

スポット名 春日大社
拝観料【御本社(大宮)参拝所】無料
【萬葉植物園】大人500円、小人250円
時間【御本社(大宮)参拝所】3月~10月 6:30~17:30、11月~2月 7:00~17:00
【萬葉植物園】9:00~16:30(入園は16:00まで)
問い合わせ0742-22-7788
アクセス阪急大阪梅田駅→Osakametroなんば駅→近鉄・奈良駅下車 約15分
住所奈良県奈良市春日野町160【MAP
URLhttps://www.kasugataisha.or.jp/

【滋賀・日野町】樹齢300年!藤の古木が咲き誇る「正法寺」

例年の見頃:4月下旬

近江鉄道・日野駅の南東約5.3キロのところにある「正法寺」。地名をとって「鎌掛(かいがけ)の藤寺」として知られている藤の花スポットです。

滋賀・正法寺の藤の花

本堂のそばに、樹齢300年ほどの5本の藤の古木「後光藤」があり、春になると約45メートルにわたって紫紺の花を広げます。房の長さは1メートル以上。優雅な姿が青空に映えます。

滋賀・正法寺の藤の花

本堂横のすぐ山手にある石造宝塔は、国の重要文化財に指定されています。

スポット名正法寺
問い合わせ0748-52-6577(日野観光協会)
アクセス近江鉄道 ・日野駅→町営バス・鎌掛停下車 徒歩約10分
駐車場45台
住所日野町鎌掛2145【MAP
URLhttps://www.biwako-visitors.jp/spot/detail/544/?active=basic

【兵庫・明石】海に面した神社に、ゆく春の藤の花「魚住住吉神社」

例年の見頃:4月下旬

明石魚住住吉神社から見える青い海

西暦464年創建の魚住住吉神社は、海路の神として古来より崇敬を受けてきました。

藤は、この地に神社が勧請された理由に由来する縁深い花で、魚住住吉神社の御神木でもあります。明治時代に植えられた藤の大木が四方に大きく枝を広げ、見頃になると優雅な花色の藤棚のカーテンが現れます。穏やかな海風になびく藤の花房の下をくぐると、心が祓い清められるよう。

また、杜に囲まれた境内から見られる、壮大な自然の景観も見どころ。「名勝 錦が浦」と呼ばれる海岸沿いの風景が鳥居越しに見え、見事です。さらに夕暮れ時は、得も言われぬ風光明媚な景色にも出会えます。

明石魚住住吉神社の境内から眺める海
明石魚住住吉神社 夕暮れ時の風景

なお、藤の花のシーズンに行く際は、公共交通機関を利用してください。

スポット名魚住住吉神社
問い合わせ078-946-0417
アクセス山陽魚住駅下車 約5分
またはJR魚住駅下車 約20分
または、明石市コミュニティバス(たこバス)・山陽魚住駅バス停下車、徒歩5分
住所明石市魚住町中尾1031【MAP
URLhttps://www.sumiyoshijinjya.com/

京都・大阪・兵庫・奈良・滋賀。関西各地にある藤(フジ)の名所

清楚な花色と優雅な姿で、見る人の心を癒してくれるフジの花。都会の中心地で見られるフジから、見応えある「白毫寺」のフジまでご紹介しました。花の盛りはほんの数日。お見逃しないように、おでかけしてくださいね。

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この記事を書いたのは… TOKK編集部T

「TOKK(トック)」編集部T。豊中育ち→箕面→豊中→池田→神戸・岡本→池田と阪急沿線を転々とする。そのたびに、その街と周辺を隅々まで歩き、住人だからこそ分かる見どころを掘り起こしている。次に住んでみたいのは阪急京都線の大山崎。趣味は、おいしいもの発掘と山歩き。

阪急沿線情報紙「TOKK」は2022年で創刊50年を迎えた情報紙で、関西私鉄・阪急電車沿線のおでかけとくらし情報を毎月1回、各30万部発行するメディアです。取材のこぼれ話やお店の方から聞いたお話や、くらしの中で気になる情報を毎日更新中です。
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