【宝塚】火の神・台所の神 荒神さん 清荒神清澄寺へご利益をいただきにお参り(周辺カフェ情報)
2020.09.01おでかけ
暮らしに欠かせない、火。昔から火は、神聖なものとして古来より尊ばれてきました。火を扱う、かまど(台所)は家庭・会社の中心で、かまど(台所)が賑わえば、家庭・会社が繁栄すると言われています。
そんな火の神様・台所の神様「荒神さん」として関西で広く親しまれているのが宝塚市にある神仏習合の古刹(こさつ)・清荒神清澄寺(きよしこうじん せいちょうじ)です。
パワースポットも多いと言われる清荒神清澄寺がどのような場所で、どんなご利益がいただけるのか、また周辺がどんなところなのかをご紹介します。
目次
大阪市内から30分、宝塚市 清荒神清澄寺
清荒神清澄寺のある宝塚市へは、大阪梅田駅から阪急電車で約30分。電車1本で行ける利便性のよい場所です。宝塚といえば、宝塚歌劇団や手塚治虫が住んでいた町としても広く知られている華やかな町。ただ宝塚は華やかな新しい町だけではなく、歴史ある町。宿場町などもあったりと、多くの寺社や文化財が点在しています。
阪急清荒神駅から下車15分
阪急電車宝塚線にある清荒神駅が、清荒神清澄寺への最寄り駅になります。駅名に寺社名がつくのに、下車してから山門まで15分もかかります。なぜ15分もかかるのか。それは少し坂道のまぁまぁ長めの参道があるからです。でもこの15分は決して退屈な時間ではありません。個人的には昔も今もこの清荒神参道が大好きです。この参道が大好きな理由はもう少し後でご紹介します。
清荒神清澄寺の歴史
清荒神清澄寺は、真言三宝宗の大本山です。摂津国八十八箇所第72番札所でもあります。創建は平安時代の896( 寛平8)年。宇多天皇から「日本第一清荒神」の称号をたまわった由緒あるお寺です。
火の神・台所の神である「荒神さん」として関西で広く親しまれていて、神仏習合のため、清荒神清澄寺と呼ばれています。
ご本尊は重要文化財に指定されている大日如来、鎮守社には三宝荒神社があり、竃(かまど)の神の荒神などを祀っています。
境内へ
広大な敷地にはいくつもの建造物があります。
拝殿には三宝荒神王、大聖歓喜天(聖天)、十一面観世音菩薩他、福徳を授ける諸神諸仏が祀られています。聖天さまは仏教守護の神。祈れば富を与え病を除き、夫婦和合・子を授けるとも言われています。また十一面観世音菩薩も除病・滅罪・求福を祈れば現世利益を得ることが出来るとされています。
この拝殿では、各大祭のほか毎月28日に行う月例祭や毎月1日の月旦祭の大若経転読法要が奉修、世界の平和や除災招福を祈願されています。
布袋尊が祀られている眷属堂(けんぞくどう)
拝殿に向かって左にある眷属堂には、三宝荒神王の眷属(従者)である布袋尊が祀られています。布袋尊は七福神の一人に数えられています。
こちらではお札やお守り、また清荒神清澄寺といえばイメージされる火箸などの授与もされています。
全国でも珍しい風習
拝殿の裏にある荒神様が姿を現したと伝えられる場所が荒神影向(こうじんようごう)の榊です。創建当時、荒神様が姿を現した報告を受けた宇多天皇が大変感銘して「日本第一清荒神」の称号を授けたと伝わっています。
この荒神影向の榊には、あるテレビ番組でのクイズにもなったほど全国でも珍しい風習があります。それは「供えられたお賽銭をいただいて帰り、次回参詣した時にそのお賽銭を倍にしてお返しする」というもの。いただいたお賽銭を紙に包んで財布に入れておけばお金に不自由せず、そのお賽銭を次に参詣するまで御守りとして持っていると吉事があるとのこと。ぜひ参詣の際挑戦してみては。
火箸で厄をつまみ出す
清荒神清澄寺には、火の神様・かまどの神様らしく火箸納所があります。ここ火箸納所には、大厄の人は3年間(数えで男性は41~43歳、女性は32~34歳)、小厄の人は1年間自宅で祀っておいた火箸を厄が明けた年の節分に納めている場所です。この火箸には、「かまどの神様」として信仰される三宝荒神王にあやかり、火箸で厄をつまみとってもらえると言われています。
本堂
山門から正面にあるのが本堂です。 本堂は、開創千百年記念事業として平成元年から5年の歳月を掛けた平成の大改修により今の姿になりました。
正面には、ご本尊の大日如来、向かって左は不動明王、右には弘法大師が祀られています。真言密教の象徴ともいえる大曼荼羅壇(だいまんだらだん)や舎利塔(しゃりとう)、密具が安置されています。
ここ本堂では春季大祭や春・秋の彼岸会、盂蘭盆会(うらぼんえ)などでは理趣三昧法要(りしゅざんまいほうよう)が奉修され、様々な万霊の供養が執り行われています。
堂前には十六羅漢の一人の賓頭盧尊者(びんずるそんじゃ)坐像が安置されています。この像を撫でると病気が平癒するという民間信仰もあります。
水を掛けて願掛け 一願地蔵尊
本堂の階段前にある一際大きな立像が、一願地蔵尊です。一願地蔵尊は、金銅製の巨大な立像で頭上にまで水を掛けて一つの願いを念ずれば、ご利益があると言われています。 かなり高い像なので、頭上に水を掛けるのは至難の技ですがぜひこちらもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
スポット名 | 清荒神清澄寺(きよしこうじんせいちょうじ) |
開門時間 | 5:00~21:00 |
問い合わせ | 0797-86-6641 |
アクセス | 阪急清荒神駅下車 約15分 |
住所 | 宝塚市米谷字清シ1【MAP】 |
URL | http://www.kiyoshikojin.or.jp/ |
参道はいつの時代も楽し
先ほど書いた、15分の坂道の参道が楽しいと書いたわけ。実はこちらの参道は、「龍の道」とも呼ばれるゆるやかな坂道の両側に、茶店やうどん店、乾物店、土産店などが点在し、門前町の風情を醸し出しています。
行事の際には、駅前より山門までの約1㎞の間には約200軒ほどの店が並び、食べ物類から衣類や日用雑貨、土産物、園芸用品、骨董品などに至るまで、ありとあらゆる品物が揃います。
新しい流れが清荒神にも…
ただ時代の流れとともに閉店される店もあったりしたのですが、最近新たに清荒神の参道や少し参道付近におしゃれなお店が店を続々と構えています。
そんな楽しい参道付近を少しご紹介します。
【清荒神】シチニア食堂
清荒神参道から少し離れた住宅街に新しい人の流れを生み出している「シチニア食堂」。彩り豊かな兵庫県産など地元の旬の野菜がたっぷり入ったメニューが多い、地元の人気店です。
現在は昨今の事情でテイクアウトとデリバリー(宝塚市内)のみで営業されています。
スポット名 | シチニア食堂 |
時間 | 12:00~18:00 |
定休日 | 水曜休 |
問い合わせ | 0797-20-0714 |
アクセス | 阪急清荒神駅下車 約6分 |
住所 | 宝塚市清荒神3-6-27【MAP】 |
URL | https://www.instagram.com/sicinia_kitchen/ |
【清荒神】KIKILUAK(キキルアック)
阪急清荒神駅下車すぐにある「KIKILUAK」。こちらも先ほど紹介した「シチニア食堂」がプロデュースするカフェ。
マフィンやスコーン、キッシュなどが並び、シチニア食堂同様、野菜たっぷりの日替わりランチプレートのほか、オープンサンドやカップサラダなどがラインアップ。また季節のフルーツを使ったスムージーなどのドリンク類も豊富です。
スポット名 | KIKILUAK |
時間 | 9:00〜17:00 |
定休日 | 水曜休 |
問い合わせ | 0797-81-1058 |
アクセス | 阪急清荒神駅下車すぐ |
住所 | 宝塚市清荒神1-2-18【MAP】 |
URL | https://www.instagram.com/kikiluak/ |
清荒神のおしゃれなお店などをまとめた記事も
いかがでしたか
古くから崇められる清荒神清澄寺。火の神様や台所の神様として、料理人の方や消防士、ガソリンスタンドなど火の関係のお仕事に就いておられる人も参拝されているのだとか。
いつの時代も人々が多く集まる寺社の周りには、人が賑わうような魅力的なお店が集まる場所になっているんだなと思わされました。ぜひ参拝された際は、新旧の名店を覗きながら訪れてみてはいかがでしょうか。
この記事を書いたのは… TOKK編集部R
大阪・北摂育ち。甘党で1日1回の甘いものが欠かせません。
愛しているものは、ミルクティーとチョコレートとナッツとチーズケーキ…
趣味は、美術館巡り(浮世絵大好き)と観劇(ストレートプレイ中心)
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阪急沿線情報紙「TOKK」は今年で創刊から48年目を迎える情報紙で、関西私鉄・阪急電車沿線のおでかけとくらし情報を毎月2回、各30万部発行するメディアです。取材のこぼれ話やお店の方から聞いたお話や、くらしの中で気になる情報を毎日更新中です。
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