梅田エリアのいま・むかし。長年愛される味と話題のお店【TOKK2025年4月号】

大規模商業施設のオープンが続く注目の梅田エリア。
梅田が刻んだ歴史をダイジェストで振り返ると共に新旧のグルメ店を紹介。

阪急大阪梅田駅周辺と「うめきた地区」周辺の151年

【1874年】国鉄(現JR)の初代大阪駅が5月11日に開業

【1906年】阪神電気鉄道が大阪側終点を出入橋から梅田へ延長

【1910年】箕面有馬電気軌道(現阪急電鉄)の梅田駅開業
梅田・北野・新淀川・十三ほか全15駅で開業した箕面有馬電気軌道。梅田―宝塚駅間を約50分で結んだ。

写真提供:阪急電鉄

【1929年】阪急百貨店営業開始
地上8階、地下2階のビルを建設。前身の阪急マーケットを「阪急百貨店」に改称。日本初のターミナルデパートが誕生した。

写真提供:阪急電鉄

【1933年】旧梅田停留場跡にて阪神マート(現阪神梅田本店)としてスタート

【1947年】戦後、再び賑わいを取り戻した梅田駅
戦時中に大きな被害を受けた鉄道施設、車両などの復旧に取り組み、1948年にようやく戦前の輸送力にまで回復した。

写真提供:阪急電鉄

【1962年】本格的なオフィスビル・新阪急ビル誕生
地上12階、地下5階建てのオフィスビル。阪急不動産(現阪急阪神不動産)にとって最初の本格的なオフィスビル建設となった。

写真提供:阪急電鉄

【1964年】新阪急ホテル(現大阪新阪急ホテル)開業
梅田のランドマークとして愛されたが、2025年1月4日建物の老朽化にともない60年の歴史に幕を閉じた。

写真提供:阪急電鉄

【1966年】梅田駅総合開発スタート
平常通りの列車運行をしながら約8年をかけて計9線10ホームを設け、新駅には「動く歩道」も設置された。

写真提供:阪急電鉄

【1969年】大阪キタの名所・阪急三番街が誕生
地下1・2階のショッピングエリア内に「川が流れる街」が登場。307店舗全てがそろいグランドオープンしたのは1973年11月23日。

写真提供:阪急電鉄

【1973年】梅田駅移設拡張工事の終了
梅田駅移設拡張工事が完了。旧駅の倍となる1日120万人の輸送が可能となり、名実ともに日本における民鉄最大級のターミナル駅となった。

写真提供:阪急電鉄

【1977年】阪急グランドビル竣工

【1985年】D.D.HOUSEオープン

【1992年】ちゃやまちアプローズ誕生

【1997年】ハービスOSAKA開業

【1998年】HEP NAVIO、HEP FIVEがオープン

【2002年】旧梅田貨物駅にあたる約24haの区域「うめきた地区」の開発プロジェクト始動

【2004年】ハービスENT開業

【2005年】NU_chayamachiオープン

【2011年】NU_chayamachiプラスオープン

【2013年】うめきた再開発エリアにグランフロント大阪が先行オープン

【2024年】うめきた再開発エリアに、グラングリーン大阪 北館、うめきた公園の一部がオープン

【2025年】グラングリーン大阪 南館オープン

※2019年10月1日に「梅田駅」から「大阪梅田駅」に駅名を変更しました。

大規模な駅を中心に様々な顔を持つ梅田

今回の特集で取り上げるのは阪急大阪梅田駅がある大阪市北区芝田と再開発が続く「うめきた地区」周辺。このエリアの歴史を簡単に振り返りながら、編集部注目の新旧のお店を紹介する。

戦前まで鉄道拠点として開発が進んだ梅田エリアも、高度経済成長期の1960年代以降は関西におけるビジネスの中心地として発展していく。1980年頃からは街のランドマークとなるような高層ビルや商業施設が次々とオープンし、さらに、2000年代に入ってからは、JR大阪駅の北側に広がっていた旧梅田貨物駅跡地の開発がスタート、阪急大阪梅田駅周辺の施設でも店舗リニューアルなどが続く。また、大阪新阪急ホテル、阪急ターミナルビル建て替えといった「芝田1丁目計画」も進行中、梅田エリアの進化をこれからも追いかけていきたい。

阪急うめだ本店で90年愛されるあられ「浪花あられ 珍々堂 阪急うめだ本店」

大阪みやげとしても有名なマヨネーズあられを量り売りで

1935年に阪急うめだ本店に店を構えたという珍々堂は店内でも最古参となる。本社は大阪市西成区にあるが店舗は阪急うめだ本店のみ。「よく売れるので、先人も他店舗を構える必要がなかったのだと思っています」と高濵社長。

(写真左から)発売以来、売上No.1を独走中。マヨネーズの風味がクセになる「錦マヨネーズ」。約20種のあられが入った「吹寄」は人気No.2。各100g 410円。

「この場所で長く営業していますが、私が店に初めて立った50年前もお隣は『まめ新』さん。全く同じ風景なんですよ。先代から聞いた話では、戦後には珍々堂だけで地下売り場の半分くらいを占めていたとか。当時も今と変わらず、あられを店へ運び込み、100gから量り売りするスタイルでした」。一番人気の「錦マヨネーズ」を開発したのは社長。

自身もマヨネーズが大好きで、あられともきっと合うはずと確信をもって商品化、多くのファンを生んだロングセラー商品となっている。

店舗名浪花あられ 珍々堂 阪急うめだ本店
営業時間10:00~20:00
定休日阪急うめだ本店に準じる
問い合わせ06-6361-1381(阪急うめだ本店代表)
住所大阪市北区角田町8-7 阪急うめだ本店 地下1階 和菓子売場【MAP
アクセス阪急大阪梅田駅下車すぐ
URLhttps://chinchindou.com/

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阪急三番街とともにオープン「うどん 兎麦 umugi 阪急三番街」

先代から受け継いだ店をうどん専門店に育てる

1969年にオープンした阪急三番街と共に歴史を歩んできた兎麦。当初は正司社長のお母様がうどん・そば「大宇」としてスタートしたが、2004年に店を引き継ぎ、店名を兎麦として再スタート。そばの扱いをやめ、うどん専門店に。「子どもの頃は母の仕事が終わるのを阪急三番街の中で遊びながら待ったこともよくあった」と言い、阪急三番街は仕事場であり、子どもの頃から通い続けている場所でもあるそう。

最後の一滴まで味わいたい「とり天カレーうどん」1,100円。

「うどん専門店として看板を掲げる限りは麺のおいしさの追求には終わりがありません」とも。店舗裏に設けたスペースで製麺を行い、気温、湿度などに細心の注意を払ってモチモチ、ツルっとした食感を守っている。一番人気という「カレーうどん」はカレーライスにもできそうなくらいリッチな味わいのカレーつゆが自慢。手作りのオリジナルカレー粉、たっぷり入ったタマネギの甘みをコクのある出汁でまとめている。

店舗名うどん 兎麦 umugi 阪急三番街
営業時間11:00~22:00(21:30LO)
定休日阪急三番街に準じる
問い合わせ06-6372-1813
住所大阪市北区芝田1-1-3 阪急三番街 南館地下2階【MAP
アクセス阪急大阪梅田駅下車すぐ
URLhttps://www.h-sanbangai.com/shop/detail/173

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街の自慢にしてもらえるような“メイド・イン大淀”のビールを作りたい「CRAFT BEER BASE MOTHER TREE(クラフト ビア ベース マザー ツリー)」

小規模のビール工場の隣に、工場で作られたビールを料理と共に楽しめるダイニングを併設し、店内の冷蔵ケースには各国のクラフトビールがずらり。醸造所、パブ、酒屋を1カ所にまとめたビールのテーマパークが大淀にある。

(写真右から)ミックススパイス五香粉(ウーシャンフェン)をビール向けにブレンド「Wu-Xiang Red Ale」、しっかりとした味わいの黒色ビール「Pyotr Ⅰ(ピョートル1世)」、ふんわり花が香る「Lavender & Chamomile(ラベンダー&カモミール)」、いつも冷蔵庫に「CPA」がCRAFT BEER BASEの基本4種。

元ガラス工場をリノベーションした店内では、オリジナルビールを年間約50種開発、発酵食品や日本酒をひも解き、日本ならではの素材とビールを合わせた新商品の研究、ビールの歴史や醸造について学ぶセミナーなども開催と、ビールに関するあれこれが全てそろう。これらを取りまとめるのはビールの審査などを行うビアジャッジの資格を持つ谷社長。「ドイツやイギリスなどビール大国では、街ごとに名物ビールが存在します。自分たちも“メイド・イン大淀”のビールを世界へ広められたらと思っています」と言う。コロナ禍に地元からもたくさんの応援を受け、地元愛がさらに強まったそう。

パブでは常時10種以上の出来立てビールを専用パネルに表示。サイズは284・473・568mlの3種。醸造所を横に見ながらビールをいただけるのも贅沢(ぜいたく)。

「おすすめのビールの飲み方は?」との問いには、「ビールはTPOに合わせて飲むのがベスト。昼間か夜か、どんな料理に合わせるのか、最初に飲むビール、最後に飲むビールと色々なビールを試してみるのが良い」とのこと。これからビールがおいしい季節が到来、梅田から歩いていけるビール工場へ、ぜひどうぞ。

Bottle Shopでは味わい、製造国ともにバリエーション豊富なビールが並ぶ。迷う時間も楽しんで。
店舗名CRAFT BEER BASE MOTHER TREE
営業時間15:00~22:00(21:30LO、土・日曜・祝日は12:00~)
定休日火曜休
問い合わせ06-7503-9795
住所大阪市北区大淀中1-13-13【MAP
アクセス阪急大阪梅田駅下車 約15分
URLhttps://craftbeerbase.com/shops/mothertree

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路地奥に広がる“都会の空白地”でいただく一杯のコーヒー「アカマツ珈琲」

表通りから路地を5mほど進むと現れる赤い壁の建物、その1階にアカマツ珈琲はある。雫のようにポトリポトリと湯をたらして30分程かけ淹(い)れる「雫珈琲」2,300円~、糸のように細い湯を注いで淹れる「糸」700円~の2種が同店のおすすめ。

「手作りシフォンケーキ」400円も人気。写真のコーヒーは「糸」。「コーヒーをご注文いただくと15分は必要ですがご容赦を」とオーナーの赤松さん。

「熱い湯をドッと注ぐと豆にストレスがかかり、おだやかな味わいが壊れます。最後に注ぐ湯には氷を足して温度を下げ、豆への刺激を極力排除する」とのこと。おいしいものには時間がかかると心を決めて、ゆっくり待つのが正解。そうして出されたコーヒーは口の中で甘みが続く格別の味わいとなる。

店舗名アカマツ珈琲
営業時間10:00~18:00(金曜は~21:00)
定休日土・日曜休
問い合わせ090-5124-3935
住所大阪市北区大淀中1-15-21【MAP
アクセス阪急大
阪梅田駅下車 約15分
URLhttps://www.akamatsucoffee.com/

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気軽に楽しめるフレンチで“ウメシバ”の人気店に「Petit comptoir (プティコントワ)芝田本店」

小さな通り沿いに建つカジュアルフレンチの店。「ここは喧騒とは無縁。周りに大きな施設もないため、目的のある人以外通らない。だからこそ人を呼びたいという思いがあって店ができたんですよ」と店長の北田さん。

(写真右上より時計回り)「グラスワインロゼ」770円、「フレンチ惣菜3種盛り合わせ」990円、「ラザニア」1,100円、「イチゴとブラータチーズ」1,760円(果物は季節によって変更あり)

来店した人のほとんどが注文するという一品はプルプルのベシャメルソースとミートソースを重ねたラザニア。総菜5種から好きな3種を選ぶ「フレンチ総菜3種盛り合わせ」ほか、フレンチの技法でアレンジを加えつつ、カジュアルに楽しめるメニューが魅力。落ち着いた雰囲気とおいしい料理があれば人が集まるのは必至、事前予約がおすすめ。

店舗名Petit comptoir 芝田本店
営業時間17:00~23:00(土・日曜・祝日は12:00~15:00も営業、LOは閉店の1時間前)
定休日月曜休(祝日の場合は営業)
問い合わせ06-6292-2636
住所大阪市北区芝田2-5-6 ニュー共栄ビル1階【MAP
アクセス阪急大阪梅田駅下車 約7分
URLhttps://tabelog.com/osaka/A2701/A270101/27096326/

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