西宮市大谷記念美術館「石内都展 見える見えない、写真のゆくえ」開催

日本を代表する写真家・石内 都の個展が、4月3日(土)より西宮市大谷記念美術館で開催される。

1947年に群馬県桐生市で生まれた石内は、多摩美術大学で染織を学んだのち独学で写真を始め、従来の形式に縛られず、粒子が浮かび上がるモノクロームの写真でオリジナルの表現手法を身につける。

1977年、自身が幼少期から青春時代までを過ごした横須賀の街を撮った<絶唱、横須賀ストーリー> を初個展で発表し、1979年には<APARTMENT>で木村伊兵衛賞を受賞。一躍世間の注目を集める。

以後、石内は赤線跡の建物、身体にのこる傷跡、母親の下着や口紅といった遺品などを撮ることで、目には見えない「時間」を写真に写し込む試みを続けてきた。

そうした石内の写真は、やがて国内外で高く評価されるようになり、2005年にヴェネチア・ビエンナーレ日本館代表作家として選出され、2014年には写真の世界で偉大な業績を残した者に授与されるハッセルブラッド国際写真賞を受賞する。

2018年、石内は活動の拠点を横浜から生まれ故郷の桐生市へと移し、写真の持つ記録性や役割と改めて向き合うことで、これからの「写真のゆくえ」について想いをめぐらせている。

石内都《Frida Love and Pain #40》2012年

本展では初期作の<連夜の街>(ヴィンテージプリント)をはじめ、代表的なシリーズの原爆による被爆者の遺品を写した<ひろしま>、フリーダ・カーロの遺品を被写体とした<Frida by Ishiuchi><Frida Love and Pain>を展示。

さらに、これまで発表機会の少なかった薔薇やサボテンを撮ったシリーズ、国内では初公開の<Moving Away>、そして新作<The Drowned>を展示することで、石内の写真の新たな一面を紹介する。

スマートフォンなどで写真を撮影することが日常的になった今、石内ならではの表現手法によって撮影された作品に触れることで、写真のもつ可能性や未来を、この機会に改めて見つめてみたい。

覧会名石内都展 見える見えない、写真のゆくえ
会場西宮市大谷記念美術館
日程2021年4月3日(土)〜7月25日(日)
時間10:00〜17:00(入館は16:30まで)
料金一般1000円、高大生600円、小中生400円
定休日水曜日 ※5月5日は開館、5月6日は休館
問い合わせ0798-33-0164
住所西宮市中浜町4-38【MAP
アクセス阪急夙川駅下車 徒歩約18分
URL http://otanimuseum.jp/exhibition_210403.html

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