神戸ポートタワーがリニューアルオープン!見どころなど最新情報をお届け

ミナト神戸のランドマーク「神戸ポートタワー」が2024年4月、耐震補強工事を終え2年7カ月ぶりに再オープンした。

その優雅な曲線から「鉄塔の美女」と称される神戸のシンボル。今回のリニューアルでは、オープンエアの「屋上デッキ」が新設され、潮風を感じながら360度の絶景を楽しめるようになった。「回転カフェ&バー」などのグルメスポットやショップも充実。

そんな今回、TOKK情報部が神戸ポートタワーの内覧会に参加!装いを新たにしたタワーの最新情報をリポートする。

神戸ポートタワーの魅力とは?

神戸ポートタワー ライトアップ

和楽器の鼓を長くしたような、くびれのある独特の外観。赤い鉄骨で組み上げられた印象的なフォルムは、神戸を象徴する光景の一つとなっている。ライトアップされた姿も美しく、市民や観光客らから60年余りに渡って親しまれている。神戸の街並みを一望できる眺望や絶品グルメ、逸品ぞろいのショップなど、その魅力は幅広い。

神戸ポートタワーといえば絶景はマスト

ポートタワーの見学スポットは、有料の「展望フロア」(展望1~5階と屋上デッキ)と、無料で入れる「低層フロア」(1~4階)からなる。

リニューアルの最大の目玉は、地上100メートルに設置された屋上デッキ「Brilliance Tiara(ブリリアンスティアラ)」だ。頂部にある「PORT OF KOBE」の表示パネルのさらに上部に位置することから、宝石が散りばめられた女性用の頭飾り「ティアラ」をイメージして名付けられた。

神戸ポートタワー エレベーター

早速、その屋上デッキをめざす。入場料は大人1200円(展望フロア1000円、屋上デッキ200円)。ここでウェブサイトで購入した日時指定のチケットをかざし、エレベーターに乗り込む。グッと加速し、鉄骨の間から海が見え始めると気分も一気に上がる。

神戸ポートタワー 屋上デッキ

「展望5階」で降り、らせん状になった階段をのぼりきると、屋上デッキに到着。視界がパッと開け、海と周囲の街並みが目に飛び込んできた。

神戸ポートタワー 屋上デッキ

オープンエアの空間は360度全面、高さ約2メートルのガラス張り。幅1メートル強の「回廊」を歩くと、ハーバーランドの「umie」や観覧車、数々の船が行き交う港が眼下に広がり、2025年の開業に向けて建設中の多目的アリーナも見える。旧居留地やビルが建ち並ぶ市街地も一望でき、その向こうには雄大な六甲山系が連なっている。時折、船の汽笛も聞こえた。

神戸ポートタワー 屋上デッキ

1周1分ほどの「空中散歩」。潮風を感じながらの絶景鑑賞は、何とも贅沢(ぜいたく)な時間。何周もぐるぐると歩いて、満喫した。

眺望は、展望5階の室内フロア「Smile Park(スマイルパーク)」からも楽しめる。リニューアル前はここが最上階だったとあって、やはりビューは抜群。雨の日でもゆっくりと過ごせる。

神戸ポートタワー 展望5階の室内フロア「Smile Park(スマイルパーク)」

周囲の窓枠には、神戸がロケ地になった映画やドラマの作品名と、ロケ地までの距離や方角を示した表示板がある。例えば「るろうに剣心 最終章 国営あいな里山公園 9.07km」といった具合だ。目の前の景色と見比べながら「この作品も神戸で撮影されたんや」などと会話も弾みそう。

神戸ポートタワー 展望5階の室内フロア「Smile Park(スマイルパーク)」

さらに、ユニークな写真が撮れるフォトブースや、「今なんしとぉ?」と神戸弁が書かれた撮影用フレームなども設置され、家族やカップルの笑顔があふれる場所になっている。

「展望4階」にオープンしたのが、光のミュージアム「Brilliance Museum(ブリリアンスミュージアム)」。「赫き(かがやき)」をテーマにしたアートを体感できるスペースだ。

神戸ポートタワー 「展望4階」にオープンした光のミュージアム「Brilliance Museum(ブリリアンスミュージアム)」

真っ暗な空間にある白い大きなパネルを恐る恐る触ってみると、「パン!」という音とともに、夜空に打ち上がる色鮮やかな花火の映像がパネルに現れた。おもしろくなって、両手であちこち触ると、さらに豪華な花火が出現する。

神戸ポートタワー 「展望4階」にオープンした光のミュージアム「Brilliance Museum(ブリリアンスミュージアム)」

他にも、モノクロで描かれた壁の絵に触れると色がつく「塗り絵」や、床に投影された無数のハート模様の上を歩くとそれに反応してハートが動き回る作品など、不思議なアートが並んでいる。写真に撮っても、体を動かしてもたっぷり楽しめるスポットとなっている。

また、「展望3階」には回転カフェ&バー、「展望2階」にはオリジナルグッズを販売するショップ、「展望1階」にはギャラリーが設けられている。

神戸ポートタワーのおすすめグルメ(モーニング・ランチ・ディナー・カフェのお店など)

リニューアルオープンを機に、新しいグルメスポットも多数誕生した。

眺望をゆっくりと楽しめるグルメスポットの一つが、その展望3階にある回転カフェ&バー「Ready go round(レディーゴーラウンド)」だ。ドーナツ状のフロアがゆっくりと動き、約30分でぐるりと1周。360度の景色と食事が同時に堪能できる。

神戸ポートタワー 展望3階にある回転カフェ&バー「Ready go round(レディーゴーラウンド)」

全席景色が見えるカウンター席。タワーの形をしたかわいい椅子に座って外を眺めていると、ほんの少しずつ動いているのがわかる。利用は1時間単位で、食事の間に2周する計算になる。

営業時間は9:00から23:00と長めだが、当面は「モーニング」(9:00~12:00)、「スイーツ&バー」(12:00~18:00)、「バー&カフェ」(18:00~23:00)の時間帯ごとにメニューが固定となる。

神戸ポートタワー 展望3階にある回転カフェ&バー「Ready go round(レディーゴーラウンド)」

モーニングは「メゾンムラタさんの赤いパンのフレンチトーストタワー」のみ、スイーツ&バーは「神戸ポートタワーボトルのベリーケーキ」など3種、バー&カフェは「神戸ポートタワーバーガー」など3種から選べる。お酒を含むドリンクは、1日中いつでも味わえる。

確実に訪れたい場合は、ウェブサイトで「飲食席予約セット」を事前購入しておくほうが良さそう。1フードと1ドリンク、展望フロアと展望デッキの入場料がセットになって2900円。単品のフードは1200円、ドリンクは700円なので、少々お得な設定になっている。

また、無料で入れる「低層3階・44階」にも、神戸ポークや但馬牛、淡路鶏、丹波リーフ、六甲シャンピニオンといった兵庫県産の食材をふんだんに使った料理が味わえる、カフェ・レストラン&バー「PORT TERRACE(ポートテラス)」がオープンした。

神戸ポートタワー 低層3階レストラン

本格的な洋食を味わうなら3階へ。フレンチの要素を盛り込んだメニューがそろっている。コース料理(4400円)は前菜10種盛り合わせに加え、メインを「神戸ポークグリル ハーブバター添え」や「淡路産若鶏のコンフィ 粒マスタード添え(+220円)」など数種類からチョイス。「特製ハンバーグ」(2420円)や、「大海老フライ」(2090円)などの単品も充実している。

神戸ポートタワー 低層3・4階「PORT TERRACE(ポートテラス)」コース

アフタヌーンティー(4400円)は、ポートタワーをモチーフにしたスタンドで提供され、オリジナルのスイーツなどがオーシャンビューとともに堪能できる。

店舗は座席やテーブル、フロアが赤色で統一され、タワーとの一体感が高まる内装。全席どこからでも景色が見られるよう、弧を描くレイアウトもゆったりとくつろげる雰囲気だ。

神戸ポートタワー 低層3・4階「PORT TERRACE(ポートテラス)」

一方、カジュアルに過ごすならオープンテラスの4階がおすすめだ。リニューアル前は倉庫だった場所が、おしゃれに生まれ変わった。見逃せないのが、タワーを内側から見上げる光景。鉄塔を支える真っ赤な骨組みが、美しい幾何学模様を作り出している。

神戸ポートタワー 塔内部

ここでも兵庫県産のポークやフルーツ、卵を使った彩り豊かな品々が味わえる。

神戸ポートタワー 低層3・4階「PORT TERRACE(ポートテラス)」「プリンアラモード」

「神戸ポークデミカツ」(1980円)や「プリンアラモード」(1540円)、「ホットケーキ」(1540円)をはじめ、ドリンクはオリジナルの「ハニーフルーツティー」(880円)などが用意されている。神戸港をイメージしたクリームソーダ(880円)は、ブルーの「OCEAN」、レッドの「PORT TOWER」など色鮮やかな4種類。特等席からの眺めを視覚と味覚で楽しんでみたい。

神戸ポートタワー  低層3・4階「PORT TERRACE(ポートテラス)」

PORT TERRACEの営業時間は3階・4階ともに、日~木曜日は11:00~21:00、金・土曜日と祝前日は11:00~22:00。3階のコース料理とアフタヌーンティーを注文する場合のみ、予約が可能(前日17:00まで)となっている。

神戸ポートタワーのおすすめショップ(お土産にもぴったりなグッズ情報も!)

ショッピングコーナーも一新された。「展望2階」には、通販大手「フェリシモ」が提供するオリジナルグッズが並ぶ。タワーとかわいらしい動物があしらわれた文房具、タワーをイメージしたパッケージ入りのお菓子、タワーがデザインされたアクセサリーなど、バリエーション豊か。お土産にもぴったりだ。

神戸ポートタワー 「展望2階」には、通販大手「フェリシモ」が提供するオリジナルグッズ

「低層2階」には、セレクトショップの「ビームスジャパン神戸」と「熾(イコリ)」が入り、灘五郷の酒などを集めた期間限定ショップ「BOTTL-O(ボトロ-)」も登場した。

神戸ポートタワー 「低層2階」には、セレクトショップの「ビームスジャパン神戸」

国内の魅力的な商品を集めて販売している「ビームスジャパン神戸」は、兵庫県内初出店。 「空と海に囲まれたおしゃれでハイカラな街」という神戸のイメージから作られたのが、エメラルドカラーを使ったハンカチなどの雑貨類。「神戸ロゴバッグ」「神戸ロゴランチトート」など、ここでしか買えない限定品は旅の思い出になりそう。

伝統的な工芸品「播州そろばん」のミニチュアキーホルダー、三木市で明治時代から作り続けられている折りたたみナイフ「肥後守(ひごのかみ)」など、兵庫の歴史を感じられる商品も。

神戸ポートタワー 低層2階「須磨張子」

筆者の目を引いたのは、店内正面の格子棚を埋めた「須磨張子」の数々だ。和紙を重ね、型抜きして作られる郷土玩具で、動物やだるまが販売されている。ビビッドながら懐かしい色合い、やさしい表情、ユーモラスなしぐさ。見ているだけで愛着がわいてくる作品ばかり。すべて作家が一つひとつ手作りした一点もの。なかでも神戸ポートタワーが描かれただるまは、別注品だそう。

神戸ポートタワー 低層2階「熾(イコリ)」

「熾」では、地場産品を中心に扱っている。神戸・長田で全工程をハンドメイドで登山グッズなどを中心に製造している「神戸ザック イモック」のトートバッグやトラベルポーチは、丁寧な仕上げから職人のこだわりが伝わってくる。

ユニークなのが同ブランドと地元メディア「デイリースポーツ」のコラボグッズだ。デイリースポーツ創業当時のクラシックロゴを復刻した「ニュースペーパーバッグ」は、新聞受けをオマージュ。黒と黄色のカラーは、もちろん「アレ」。Tシャツやレトロなキーホルダーも存在感を放っている。

兵庫県は「とんかつソース発祥の地」とされており、数種類の地元産ソースも集められた。このほか、丹波焼の器、播州織のストールなど地域で愛されている品々がラインアップされ、タワーのデザインをプリントした淡路島のお香などもそろう。

神戸ポートタワー 低層2階「BOTTL-O(ボトロ-)」

「BOTTL-O(ボトロ-)」には、灘五郷18の蔵元の日本酒がずらり。買ったお酒をその場でたしなむことのできるスペースもあり、飲みきれるよう小さめのボトルも多い。日本酒好きには魅力的なショップだ。

神戸ポートタワーの夜間ライトアップ 

神戸ポートタワーは、タワーとして日本で初めてライトアップをしたことでも知られる。今回のリニューアルで、外観を照らす照明や「PORT OF KOBE」の表示パネルなどもすべてカラーLEDに変更され、塗り替えられた鉄塔を一層華やかに演出するようになった。ライトアップは毎日、日没から23:30まで実施されている。

神戸ポートタワー ライトアップ

リニューアルオープンを記念した「光と音の演出」も2024年7月ごろまでの予定で開催中。毎日19:00から21:30までの30分ごとに約2分間、神戸海洋博物館やメリケンパーク内のモニュメント「BE KOBE」などの数カ所と一体となって展開されている。

神戸ポートタワー 期間限定リニューアル記念ライトアップ
神戸ポートタワーのリニューアルオープンを記念し、神戸海洋博物館やメリケンパーク内のライトアップと一体的な光と音の演出を実施。2024年4月26日(金)~7月頃まで(予定)

なお、夜景を眺めるなら断然、屋上デッキがおすすめだ。改修前と比べて夜間の営業時間が2時間延長され、23:00までオープン。きらめく神戸の街並みを満喫できる。

神戸ポートタワー 夜景

神戸ポートタワーの歴史

神戸ポートタワーは、言わずと知れた神戸のランドマーク。その歴史は一体いつから?

神戸ポートタワーは、「日本を代表する神戸港にふさわしいランドマークを」と1963年、神戸の景色が一望できる展望台として建設された。高さは大阪・通天閣とほぼ同じ108メートル。

神戸ポートタワー 全景

1995年1月の阪神・淡路大震災にも耐え抜き、直後のバレンタインデーには「神戸を元気づけよう」とライトアップを再開し、復興する街を見守り続けてきた。2014年には、国の登録有形文化財に指定されている。60年以上の歴史を経て今もなお、神戸を代表するスポットの一つとして愛されているというわけだ。

神戸ポートタワーを訪れてみて

新生・神戸ポートタワーは、その外観の輝きが増し、グルメスポットもショップも拡充。より神戸らしさを感じられる施設に変身していた。有料の展望フロアからの眺望はもちろん、無料の低層フロアも存分に楽しめる。写真や動画に撮りたいと感じるポイントも随所にある。リニューアルを機にぜひ一度、足を運んでみてほしい。

神戸ポートタワーの基本情報(料金や最寄り駅)

スポット名神戸ポートタワー
営業時間【屋上デッキ及び展望フロア】9:00~23:00(最終入場22:30) ※ショップ・ギャラリーは異なる。
【低層フロア】10:00~20:00 ※フロアや曜日によって異なる。
休館日無休
入館料【展望フロア】大人1000円(高校生以上)、子ども400円(小中学生)
※屋上デッキへの入場はプラス大人200円、子ども100円。※展望フロア・屋上デッキへの入場は日時指定のチケットが必要。 ※未就学児無料。 ※低層フロア(1~4階)は無料。
問い合わせ050-1720-4992(総合インフォメーション)
アクセス阪急花隈駅下車 約13分
住所神戸市中央区波止場町5-5【MAP
URLhttps://www.kobe-port-tower.com/

神戸ポートタワーのオリジナルグッズ詳細

「展望2階」では、「フェリシモ」が提供するオリジナルグッズを多数販売している。それらのグッズについて、こちらの記事で詳しく紹介しているのであわせてチェックを。

神戸ポートタワー周辺のランチ・カフェ情報

神戸ポートタワーには、魅力的な飲食店が続々オープン。それら注目のお店はもちろん、神戸三宮駅の周辺には様々なジャンルの人気飲食店が多数ある。その日の気分やシチュエーションにぴったりのお店が見つかるよう、神戸三宮のランチ・カフェ情報もぜひチェックを。

「神戸三宮でランチしたいけど、店がありすぎて…」とお悩みの人も、その日の気分やシチュエーションにあわせて行きたい店がバッチリ決まる、神戸三宮ランチの決定版はこちら!

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この記事を書いたのは… TOKK情報部
「TOKK情報部」は、TOKKの読者から構成されている組織です。大阪・兵庫・京都の阪急沿線エリアを中心に、関西で長年暮らしているメンバー揃い。年代、性別もさまざま。グルメ/観光/エンタメ/歴史/アート/イベントなど、様々なジャンルに興味・関心をもち、沿線ライフを日々楽しんでいる「TOKK情報部」が、TOKK読者ならではの目線で取材した記事をお届けします。

この記事を企画・編集したのは… TOKK編集部I

甘いものが大好きなTOKK編集部 I

京都在住。休日の過ごし方はもっぱら京都のまち歩き。美術館や社寺、お笑いライブがとくに好き。花より団子。

阪急沿線情報紙「TOKK」は今年で創刊から50年目を迎える情報紙で、関西私鉄・阪急電車沿線のおでかけとくらし情報を毎月1回、各30万部発行するメディアです。取材のこぼれ話やお店の方から聞いたお話や、くらしの中で気になる情報を毎日更新中です。

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