4/29(金)神戸の日本酒が一堂に集まる「灘五郷酒所」オープン!日本酒だいすきなTOKK編集部が行ってきた
2022.03.29グルメ
雑誌などで特集が組まれたり、一人で居酒屋をめぐる番組が人気だったり、今、日本酒に注目が集まっていることをご存じですか?
どちらかというと年配の男性が楽しんでいるイメージが強かった日本酒ですが、それはもう昔の話。おしゃれに、飲みやすく、料理に合わせた銘柄選びまで、進化を遂げる日本酒の世界を感じられる場所が灘五郷に誕生しました!
目次
灘五郷ってなに?
灘五郷は神戸市の灘(なだ)区、東灘(ひがしなだ)区と西宮市の海岸沿い、酒造りがおこなわれているエリア5つを総称する名称です。「西郷」「御影郷」「魚崎郷」「西宮郷」「今津郷」を合わせて灘五郷と呼ばれています。
灘五郷の日本酒生産量は日本一!神戸は日本酒巡りも楽しめる街
全国で販売される日本酒のうち約25%が灘五郷で作られています。その理由の1つ目は酒造りに適した土地柄です。さらに、ミネラル豊富な六甲山の湧水と、日本酒造りに最適と言われる酒米「山田錦」が手に入り、蒸米を冷ます冷たく乾燥した風「六甲おろし」と、酒造りにぴったりの環境が整っていることです。
2つ目は沿岸部で酒造りが行われているため、江戸へ樽廻船を使った海路が整えられ、江戸時代の後期には江戸で飲まれる日本酒の8割を供給していたと言われているそうで、江戸の方はほとんど灘のお酒を飲んでいたということになりますので驚きました。
灘五郷のお酒の特徴は?
全国各地に誕生したその土地の酒:地酒と違い、灘五郷で作られているお酒は下り酒と言われるものです。各地のどんな料理にも合うように作られているという点が特徴です。とは言っても、26蔵あればそれぞれに味わいが違い、個性がある、それらを一度に楽しめてしまうのが灘五郷酒所なのです。
なぜここに灘五郷酒所ができたの?
灘五郷酒所のある場所は約500年の歴史を誇る剣菱酒造の元酒蔵を活用したもの。2018年まで実際に酒造りが行われ、酒造りの歴史を刻んできた酒蔵が、新たに灘五郷のお酒の魅力を伝え、広めていく場所として生まれ変わりました。
それでは、気になる店舗の様子を紹介していきます。
灘五郷の銘柄が勢ぞろい。26蔵の酒樽が飾られるエントランス
入り口の左右には、灘五郷酒所で楽しむことができる26蔵の酒樽が置かれています。見上げると酒造りには欠かせない杉玉も。こちらはスタッフの皆さんで手作りされたものだそうです。
圧巻の全長50mのコの字型カウンター
店内に足を踏み入れるとまず目を引くのは、全長50mというコの字型のカウンター。カウンターだけのお店ですが40名近くは入れそうな広々としたスペースです。
天井の高さをいかしたインテリアも心地よい
元酒蔵ということで天井の高さをいかしたインテリアも印象に残りました。このフラッグに描かれているのは日本文化の根幹ともいえる神道に登場する八百万の神々。西宮市に在住の松本尚さんの手によるものです。
夜になるとこんな雰囲気にさまがわり。ついつい長居してしまいそうではありませんか?
そして壁には、26の酒蔵の名称を掲げた酒樽の木片も。隅々まで「日本酒」にフォーカスされているのが素敵です。
次に、この日いただいたお料理の紹介です。
【灘五郷酒所セット】2,500円
・神戸の海で獲れた真鯛の桜じめ
・神戸の海で獲れたホタルイカのバーニャカウダ
・神戸の海で獲れた黒鯛のレモンコンフィ
五郷の各エリアから料理に合わせて選ばれた日本酒を1銘柄ずつ、計5銘柄とのセットメニューです。一人ひとり、このトレイに日本酒と料理がはいって提供されるそうです。
※旬により食材は変わります。
(揚物)
神戸の海で獲れた黒鯛の磯部揚げ 新鮮で歯ごたえのある鯛を、味付けし磯部揚げに。サクッと香ばしい一品。
(煮物)
神戸牛すじと地元おかげ豆腐庵の豆腐を合わせた肉豆腐 昔ながらの製法で作られる地元の豆腐を牛すじと合わせた味わい深い一品。
(新MENU)
酒所の酒蒸し稲荷 温かい、いなり寿司が新鮮!ほんわりとたつ酢飯とお酒の香りを湯気と共にいただきます。
料理に使われる神戸産、新鮮な地のものを活かした料理を味わって
料理を監修されているのは素材そのものの味わいや力強さをいかした料理に定評がある池尻彩子さん。
さらに、魚介類は神戸しらすのおいしさを広めるべく活動中、神戸で船びき漁を営む漁師さんによる「KOBE PAIR TRAWLINGS」が、漁でかかった新鮮な海の幸を運んでくれるとのこと。
日本酒だけでなく、神戸産の食材をふんだんに使用した料理の数々に、改めて神戸の食の豊かさを知ることができる取材となりました。
アクセス
最後にアクセスもご紹介しておきます。お酒を飲みますので、行き帰りは電車を利用しましょう。
電車の最寄り駅は阪神・御影駅、改札を通ったら駅の南側へ出ます。
駅前から阪神高速に当たるまでは道なりに進んでいきます。
阪神高速までの途中には大きなショッピングモールもあり、目印になります。阪神高速の下へ到着したら、向かって右手へまがり、しばらく進みます。
横断歩道を利用して道路を渡り、二筋目を左へ曲がれば到着です。横断歩道もありますが、手前に歩道橋があるためこちらの方が便利です。
周囲は住宅街になっていますので、灘五郷酒所の大きな建物はとても目立ちます。ブルーグレーの建物を目印に向かいましょう!
スポット名 | 灘五郷酒所 |
時間 | 土・日曜と祝日の12:00~21:00(予定) |
問い合わせ | https://nadagogo.com/pages/お問い合わせ |
アクセス | 阪神御影駅から約10分 |
住所 | 神戸市東灘区御影本町3-11-2【MAP】 |
URL | https://nadagogo.com/ |
最後に
オープンは4月29日と少し先ですが、26の酒蔵のお酒がそろうというのは、地元の方にとっても、観光の方にとっても魅力です。全ての酒蔵を回ってみたいのに時間や日程の都合で回れないことがほとんどです。
店舗デザインやお料理の監修など、灘五郷酒所に関わっておられる方は、自らも店舗運営しておられるなど、灘五郷酒所を起点に、別の繋がりも広められそう。下記にリンクを貼っておきますので、興味のある方はぜひご覧ください。
料理監修 池尻さんのお店 amasora(芦屋市) | https://www.amasora.com/ |
空間設計 常深さんがオーナーの codomo bakery | https://www.facebook.com/Codomo-bakery-110601604177433/ |
海の食材を提供 KOBE PAIR TRAWLINGS | https://kobeshi-gyokyo.or.jp/ |
灘五郷酒所に酒蔵を提供 剣菱酒造 | http://www.kenbishi.co.jp/ |
この記事を書いたのは、TOKK編集部 K
生まれも育ちも京都。阪急電車の全駅を紹介した『まちあるき手帖 神戸線・宝塚線・京都線』を編集し、阪急電車の全駅を踏破した経験の持ち主。気になること、興味の対象は数限りなく、一日24時間では足りない!
うどん/コーヒー/ロードバイク/猫/読書/SNS(dispoで何を撮影するのが良いかお悩み中のこの頃)/ピラティス/和菓子/パン/電車/旅/東京/アンティーク/写真/建築
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