心新たに迎える2024年は、「七福神めぐり」で大きな福を授かろう。
室町時代から親しまれる「七福神」の由来、阪急電車で行ける「七福神めぐり」の楽しみ方をご紹介。

（写真）宝塚歌劇団 音綺みあ（→インタビューはこちら ） 衣装協力：京都丸紅株式会社

「七福神めぐり」でひと味違う初詣を

2024年の幕開け、どこへ初詣に行こうかと迷っている方もおられるのではないだろうか。一つの社寺に絞り切れない、色々なご利益にあやかって願いをかなえたい、いつもとはひと味違う初詣がしたい…そんな方におすすめなのが「七福神めぐり」だ。

「七福神めぐり」とは、「七福神」と呼ばれる恵美寿神、大黒天、毘沙門天、福禄寿、弁財天、寿老神、布袋尊の七柱の神様が祀（まつ）られる社寺を全て巡拝すると、七つの福を授かることができるというもの。特に正月の松の内に行うと、大きな福がもたらされるといわれる。

現在は、専用の集印用紙や色紙などに、各社寺の参拝印を集めて回る形が一般的で、全国に300カ所以上の「七福神めぐり」があるそう。参拝印を集めるための色紙や扇をはじめ、全ての参拝印を集めた際の授与品など、趣向を凝らしたユニークなグッズが用意されていることが多く、「集める楽しみ」を味わいながら各社寺を巡ることができる。

日本生まれの商売繁盛の神様「恵美寿神」

イザナギノミコト・イザナミノミコトの子「ヒルコノミコト」であるといわれる。幼い頃、船に乗せられ海に流されたという伝説があり、大漁豊作、商売繁盛の神様とされている。

財運向上・家内安全を司る「大黒天」

元はインドの破壊神の化身。日本に伝わった際、因幡の白兎を救った逸話で有名な大国主命（オオクニヌシノミコト）と一体化。財運向上と開運招福などのご利益があり、台所の神様ともされる。

勝運出世の神「毘沙門天」

甲冑（かっちゅう）を着た武将姿の神。手には宝塔と宝棒を持ち、勝運出世・招福の神として信仰される。邪鬼を踏みつける姿で描かれることもあり、厄除けのご利益も。

健康長寿の神「福禄寿」

「福」は幸福、「禄」は財産、「寿」は長寿を表すとされる。長い白ひげをたくわえ、子孫繁栄、富貴繁栄、健康長寿の信仰を集める。

芸能・学問と財運の女神「弁財天」

元はインドの水の女神。七福神の中では唯一の女神で、音楽や技芸、学問を司り、金運・財運のご利益があるほか、恋愛成就・縁結びでも信仰を集める。

長寿の福神「寿老神」

仙人の風貌を持つ中国の神様。手にした巻物には、人間一人ひとりの寿命が記されているとか。長寿延命、諸病平癒、富貴繁栄、子孫繁栄などのご利益がある。

笑門来福・夫婦円満の神「布袋尊」

中国の実在の僧であったといわれる。太鼓腹と福々しい風貌、肩に担いだ大きな袋「堪忍袋」が目印で、「堪忍袋の緒が切れる」の語源にもなっている。笑門来福・夫婦円満をもたらす福の神。

室町時代から愛される「七福神」

そもそも「七福神」とは、福を授けてくれる七柱の神様の総称。インドのヒンドゥー教の神様や中国の神様が日本に伝わったもので、実は国際色豊かな神々だ。平安時代から個々別々に信仰されていたが、室町時代には「七」という聖数を当てられ、福徳施与（せよ）の神々として広く一般に親しまれるようになった。「七」の数字の由来には諸説あるが、仏教の経典にある「七難即滅、七福即生（七つの災難がただちに消滅し、七つの福が生まれる）」が元になっているとされている。

やがて江戸時代になると、宝船に乗った七福神の浮世絵が評判になったことで、七福神の存在が庶民に浸透。縁起の良いことを好む江戸っ子たちがレジャーとして「七福神めぐり」を楽しむようになり、後に全国へ広まったそう。現在はコロナ禍を経て、インターネットで参拝動画を視聴できるオンライン型の「七福神めぐり」なども登場しており、七福神が今もなお多くの人に愛されていることがうかがえる。

小林一三の情熱が生んだ「西国七福神集印めぐり」

関西でも、京都の「都七福神めぐり」や大阪の「大阪七福神めぐり」などが人気を集めているが、実は阪急沿線でも「七福神めぐり」に挑戦できることをご存知だろうか。

「西国七福神集印めぐり」は、阪急宝塚線沿線の七つの社寺を巡る「七福神めぐり」の一つ。キーマンとなったのは、阪急電鉄の創始者・小林一三だ。1910年、阪急電鉄の前身である箕面有馬電気軌道が、現在の宝塚線・箕面線において開業。沿線を盛り上げようと考えた小林一三が、1914年に沿線の社寺と協力して創設したのが「西国七福神霊場」だった。まちづくりに懸ける小林一三の情熱が生んだ「西国七福神集印めぐり」は、第二次世界大戦を乗り越えて継続し、今年で発足から110年を迎える。電車と徒歩だけで巡れる手軽さもあって、繰り返し参加するファンもいるほどだ。

2024年は、七福神それぞれの由来やご利益に思いを馳せながら、阪急電車で七つの霊場を訪ね、新年の福集めにチャレンジしてみては。

阪急沿線西国 七福神 集印めぐり【七福神社寺〈宝塚線〉】

阪急宝塚線の七つの社寺をめぐって、それぞれの福を集めよう。
集印および、限定グッズの引き換えは一年中いつでもOK！

（1）大福帳（300円）または宝船イラスト集印用紙（無料）をゲット！

入手場所／阪急大阪梅田駅（3階西）、豊中・川西能勢口各駅のごあんないカウンター、七福神各社寺

（2）各社寺で参拝印（各500円）を受けよう！

受付時間／9：00〜16：00
※各社寺によって朱印受付時間が異なります。詳しくは各社寺にお問い合わせください。

（3）すべて集まったら、限定グッズを受け取ろう！

【大福帳に集印の方】ミニチュア電車

【宝船イラスト集印用紙に集印の方】七福神オリジナル金盃

受付場所／阪急大阪梅田駅（3階西）、豊中・川西能勢口各駅のごあんないカウンター

受付時間／9：00〜18：00
※限定グッズは予告なしに変更する場合があります。予めご了承ください。
※進呈品は数量限定。

阪急宝塚線 七福神めぐりスポット

七福神に会いに行こう！

七福神めぐりについて学んだ後は、阪急宝塚線に乗って「西国七福神集印めぐり」にいざ出発！
一日で巡拝することも可能だが、駅から社寺までの街並みや境内の雰囲気をゆっくり楽しみながら、二日間で巡ってみるのもおすすめ。

また、1月7日には「阪急沿線 西国七福神 福めぐり巡礼ウオーク」を実施。詳しくはこちら

※写真は2023年以前のものです。

【曽根駅】萩の寺 東光院

「常勝石」に座り勝運を授かろう

問い合わせ	06-6852-3002
アクセス	阪急曽根駅下車 約4分【MAP】
住所	豊中市南桜塚1-12-7
インフォ	「年越し特別夜間拝観」 12月31日 23：00～翌1：00、「阪急沿線西国七福神第一番霊場御本尊［出世開運・財宝福徳・仁孝天皇御勅願］大毘沙門天王初詣」1月1～15日、「乗って祈願 ［出世合格］御神体常勝石特別開扉｣ 1月1～8日
URL	haginotera.or.jp

【蛍池駅】圓満寺

「野球」の名付け親・中馬 庚が眠る

問い合わせ	06-6855-5518
アクセス	阪急蛍池駅下車 約5分【MAP】
住所	豊中市螢池東町1-13-12
URL	enman-ji.com

【箕面駅】西江寺

地元で愛される縁結びの神様

問い合わせ	072-721-3190
アクセス	阪急箕面駅下車 約5分【MAP】
住所	箕面市箕面2-5-27
インフォ	「笹酒御神酒ふるまい」1月1～3日 9：00～17：00
URL	saikouji-minoh.com

【箕面駅】箕面山 瀧安寺

秋祭りでも有名な「宝くじ」発祥の寺

問い合わせ	072-721-3003
アクセス	阪急箕面駅下車 約18分【MAP】
住所	箕面市箕面公園2-23
URL	ryuanji.org

【池田駅】呉服神社

服飾関係者からの信仰を集める

問い合わせ	072-753-2243
アクセス	阪急池田駅下車すぐ【MAP】
住所	池田市室町7-4
インフォ	「えびす祭り」1月9～11日 10：00～22：00
URL	kureha-shrine.com

【中山観音駅】中山寺

「安産の寺」として知られる観音霊場

問い合わせ	0797-87-0024
アクセス	阪急中山観音駅下車すぐ【MAP】
住所	宝塚市中山寺2-11-1
インフォ	「新春特別祈祷」1月1〜3日 10：00〜16：00
URL	nakayamadera.or.jp

【清荒神駅】清荒神 清澄寺

「荒神さん」と呼ばれる台所の神様

問い合わせ	0797-86-6641
アクセス	阪急清荒神駅下車 約19分【MAP】
住所	宝塚市米谷字清シ1
インフォ	「布袋尊人形授与」〜2月5日（1,000～4,800円）
URL	kiyoshikojin.or.jp

▼阪急沿線初詣スポット▼
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