駅と街のストーリー:観光名所の影の立役者。~京都・嵐山~【TOKK2021年9月号】
2021.08.25特集
【TOKK2021年9月号】
護(まも)ってきたもの、つないでいくもの、そして、新たなスタートを切るもの。
街の玄関口・駅を出ると、それぞれの街を彩る物語との出合いがあった。
※新型コロナウイルス感染症対策の影響などにより、施設・店舗の定休日や営業時間などは予告なく変更される場合がありますのでご了承ください。また、お出かけの前に各施設・店舗にご確認いただきますようお願いいたします。
【祇王寺】一期一会の出合いを大切にしたいから
京都きっての景勝地・嵐山。その玄関口である嵐山駅に降り立つ人々はどこか浮足立ってみえる。駅のホームには灯籠(とうろう)をかたどった照明と、人力車を模したベンチ。旅の始まりを静かに盛り上げてくれる、粋な演出だ。
渡月橋を渡り、土産物店が並ぶメインストリートを進んで、だんだんと山に近付いていく。訪れたのは、山裾に草庵を構える祇王寺。平清盛の心変わりによって都を追われた祇王がひっそりと暮らした尼寺だ。見どころは、一面に広がる苔の庭。その緑の絨毯(じゅうたん)の上でせっせと落ち葉をはらう人がいた。
「水をまくのは早朝と夕方の2回、あとはず―っと落ち葉拾い」と笑いながら教えてくれたのは、庭を掃除していた職員の大西さん。
「ここは人の手で造られた庭ではなく、自然の恵みを受けて育ってきた庭。我々はあくまでそのサポート役です」。とはいえ、庭が美しくあり続けるために、このサポートは欠かせない。
「参拝者にとっては一生に一度きりの景色になるかもしれないでしょう。その一期一会を大切にしたくて」。
いつ訪れても最高の状態を。旅の思い出が輝くのは、見えないところにもおもてなしの心が散りばめられているからなのかも。
スポット名 | 祇王寺 |
料金 | 大人300円、小中高生100円、大覚寺との共通拝観券600円(大人のみ) |
時間 | 9:00~16:30(受付終了) |
問い合わせ | 075-861-3574 |
アクセス | 阪急嵐山駅下車 約31分、または阪急嵐山駅→市バス・嵯峨釈迦堂前停下車 約13分 |
住所 | 京都市右京区嵯峨鳥居本小坂町32【MAP】 |
URL | http://www.giouji.or.jp/ |
取材メモ 祇王寺の苔の庭は、四季折々で異なる風景が楽しめるのが魅力。なかでも、苔が最も輝くのが12月上旬に散り紅葉を一斉に掃除した直後だとか。潤いをたたえた鮮やかなエメラルドグリーンの苔に出合えるのはわずかなひと時。これもまた一期一会の瞬間だ。 |
【パンとエスプレッソと嵐山庭園】温かいパンを食べながら、次の旅路へ思いをはせる
祇王寺をあとにして、「パンとエスプレッソと嵐山庭園」へ。温かいパンをいただきながら、次はどこへ行こうかと考える。そんな贅沢(ぜいたく)なひと時もまた、旅の醍醐味(だいごみ)だ。
スポット名 | パンとエスプレッソと嵐山庭園 |
時間 | 8:00~18:00(LO17:00) |
問い合わせ | 075-366-6850 |
アクセス | 阪急嵐山駅下車 約13分 |
住所 | 京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町45-15【MAP】 |
定休日 | 不定休 |
URL | http://www.bread-espresso.jp/index.html |
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