宙組トップスター・真風涼帆さんにインタビュー 2020年を締めくくる宙組公演!世界各国で人気のミュージカル『アナスタシア』の見どころ
2020.11.10宝塚歌劇
原作となる同名のアニメーション映画に着想を得て、ブロードウェイでミュージカル化された『アナスタシア』が宝塚歌劇で初上演されています。
12月14日(月)までは、宝塚大劇場にて上演、その後は東京宝塚劇場での公演が予定されています。その見どころや役作りについて真風涼帆さんにお話をうかがいました。
世界中で人気を博すミュージカル『アナスタシア』ですが、宝塚版はどのような作品でしょうか?
家族や愛などをテーマにした温もりのある作品です。世界各国で上演される人気作ですが、宝塚版の上演にあたっては、新しく加わった場面や新しく作っていただいた楽曲があり、お客様にもぜひご注目いただきたいと思っています。
ミュージカルは場面や心情などを全て歌で表現します。そういったミュージカル作品の魅力はいかしつつ、ディミトリとアーニャの恋模様や華やかさといった宝塚らしさをプラスした作品になっています。
役づくりのポイントはどのようなところでしょうか?
私の演じるディミトリは詐欺を生業(なりわい)とする青年。野心があり、演じていてずる賢いなと感じる部分もあります。
彼はロシア革命という不安定な時代の中を生きていて、決して恵まれた境遇とはいえません。彼の性格の土台となっているその“生い立ち”を理解し、大切に演じていきたいと考えています。
過去に出演された『神々の土地』もロシアを舞台にした作品でした。ロシアとご縁がありますね。
『アナスタシア』のお話をいただいて、自分でもご縁があるなと(笑)。
『アナスタシア』と2017年の『神々の土地』、どちらの作品もロシア革命の時代の話ですが、『神々の土地』では貴族を演じ、『アナスタシア』では詐欺師の青年と、同じ時代であっても、全く違う世界に生きる2人。時代背景を理解したり、役作りのアプローチをする時にも、その方法が全く違いました。
同じ時代に生きる正反対の役に挑戦することとなり、今回の役への理解がより深まったと感じています。
1年ぶりの宝塚大劇場での公演となりますが、休演中はどのように過ごされていましたか?
当初は何をしたらいいのか…。と迷ったこともあったのですが、これまで手に取らなかったジャンルの本を読んだり、映画を鑑賞したりしていました。
何より冷静に自分自身を振り返る時間を持てたことで、改めて宝塚歌劇が好きだという思いを再確認しました。
観劇されるお客様へのメッセージをお願いします。
全ての場面を歌と音楽で綴っていくミュージカル『アナスタシア』は、歌や楽曲も素晴らしく、ご覧いただければきっと明るい気持ちになっていただける作品だと感じます。
宙組にとって約1年ぶりの宝塚大劇場公演となりますが、休演中も再開後も変わらず応援いただいたお客様の気持ちに応えられるような舞台を作り上げたいと考えています。
上演中の約3時間は、宝塚歌劇の世界に存分にひたっていただければと思います。
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