吹田検定にチャレンジしよう! あなたは何問正解できるかな?【第2回】
2025.04.27吹田
先月からスタートした「吹田検定」。第1回目はいかがでしたでしょうか。今月も昭和45(1970)年に大阪府吹田市で開催された大阪万博からの出題です。いよいよ開幕を迎えた大阪・関西万博に出かける前に、55年前の大阪万博と吹田市について検定で楽しく学んでみませんか。あなたの地元愛も試されるかも!?
上写真は(C)万博記念公園マネジメント・パートナーズ
目次
【問題1】万博記念公園の「EXPO’70パビリオン」として再利用された1970年のパピリオンは?
大阪府吹田市の万博記念公園には、前回の昭和45(1970)年の大阪万博について学ぶことができる記念館「EXPO’70パビリオン」があり、太陽の塔の“黄金の顔”などが展示されています。
本館は1970年当時のパピリオンを再利用していますが、それは次のうちどれ?
A.日本館
B.東芝IHI館
C.鉄鋼館
D.フジパン・ロボット館
×【A】日本館
会場内最大級のパピリオンで、博覧会のマーク“桜の花びら”を表す5つの円筒形の建物で1号館~5号館を構成していました。
会期後は保存される予定でしたが、利活用は断念され、昭和51(1976)年に解体されました。
現在は万博記念公園内・東の広場になっています。
×【B】東芝IHI館
“未来は森のようだ”という詩的イメージを造形化したパビリオン。
三角錐の「テトラ・ユニット」1,476個を組み上げたスペースユニット(立体格子)が赤いドーム劇場を抱いているような独特な外観で、“万博のゴジラ”“羽根を広げた怪鳥”とも呼ばれました。
○【C】鉄鋼館
正解です。
鉄鋼館は“建物自体が楽器”というコンセプトで設計され、「スペースシアター」と呼ばれるホールでは1,008個ものスピーカーから流れる音楽とレーザー光線によるショーが人気を博しました。
設計者は日本建築界の重鎮・前川國男氏。当初から建物の恒久利用が想定されていました。
平成22(2010)年に「EXPO’70パビリオン」として生まれ変わり、約80品目・約3,000点の万博関連の資料を展示する記念館となりました。
旧鉄鋼館の「スペースシアター」も現存。音と光が織りなす演奏プログラムを通じ、当時の様子を体感できます。
×【D】フジパン・ロボット館
黄色と黒の縞模様で、巨大な怪獣か昆虫を想像させる外観のパピリオンです。
“子どもと遊ぶロボット館”をめざし、計41体のロボットが登場。写真を撮影してくれる「ポラロイド君」が人気を集めました。
この館のプロデューサーは、『鉄腕アトム』を生んだ手塚治虫氏でした。
【問題2】大阪万博(EXPO’70)で、特に人気があったアメリカ館の目玉展示といえば?
大阪府吹田市で昭和45(1970)年に開催された大阪万博(日本万国博覧会/EXPO’70)には、116ものパビリオンが出展し、6,421万人以上が来場しました。
なかでも特に人気があったアメリカ館の目玉展示といえば何だったでしょう?
A.ワイヤレステレホン
B.月の石
C.冷凍マンモス
D.未来の自動車
×【A】ワイヤレステレホン
夢の電話と注目を集めたワイヤレステレホン(携帯無線電話機)を展示したのは、日本電信電話公社(現NTT)のパビリオン・電気通信館でした。
来場者は自由に手にとり、全国どこにでも通話ができたそうです。
現代の携帯電話につながる技術は55年前に登場していたのです。
○【B】月の石
正解です。
1970年大阪万博で最も注目を集め、博覧会全体の目玉にもなったのが、アメリカ館に展示された「月の石」です。
ちょうど大阪万博の前年は、アメリカの宇宙船・アポロ11号が月面着陸に成功した年。人類が初めて月に足跡を残したすぐあとの万博だったのです。
アメリカ館内の宇宙開発展では、この『アポロ計画』を中心として、月面着陸船と着陸地点の原寸模型やアポロ8号の実物などを展示。
なかでもアポロ12号が実際に月から持ち帰った「月の石」は万博の話題をさらい、連日長い行列が。ときには4時間待ちとなる日もあったそうです。
×【C】冷凍マンモス
冷凍マンモスは平成17(2005)年に愛知県で開催された愛・地球博(2005年日本国際博覧会)の目玉となった展示物です。
ロシアの永久凍土から発掘された約1万8000年前の「ユカギルマンモス」の冷凍標本は大きな話題となり、展示室には連日行列ができました。
×【D】未来の自動車
未来の自動車は、イタリア館に“A CAR FOR THE FUTURE”と題して展示され注目を集めました。
このクルマはイタリアのピニンファリーナ社がデザインした「フェラーリ・モデューロ」で、まるでSFの世界を思わせる斬新なフォルムのスポーツカーでした。
【問題3】前回の大阪万博で展示された「松下館」のタイムカプセルが埋められている場所とは?
大阪府吹田市で開催された前回の大阪万博(日本万国博覧会/EXPO’70)にはさまざまな企業が出展しましたが、松下グループのパビリオン「松下館」で展示した家電製品や日用品など2,098点はタイムカプセルに収められ、大阪府内のある場所に埋設されました。
今もそのタイムカプセルが地中深くに埋められている場所とは?
A.大阪歴史博物館
B.パナソニックスタジアム吹田
C.花博記念公園鶴見緑地
D.大阪城公園
×【A】大阪歴史博物館
地中埋設ではなく、見える形でタイムカプセル1機を保管・展示しているのが、大阪市中央区の大阪歴史博物館です。
大阪・関西万博開催に合わせこのカプセルを開封し、約130点を紹介する特集展示を、令和7(2025)年4月16日~6月23日の日程で開催しています。
×【B】パナソニックスタジアム吹田
松下館を出展した松下グループ(現・パナソニックホールディングス)と同じパナソニックの名を冠した大阪府吹田市のサッカースタジアムです。
パナソニックグループのプロサッカークラブ・ガンバ大阪の本拠地で、ネーミングライツ(命名権)をパナソニックが取得しています。
×【C】花博記念公園鶴見緑地
平成2(1990)年に開催された国際花と緑の博覧会(花の万博/花博)の会場跡地に整備された大阪市鶴見区の公園です。
隣接する大阪府門真市にはパナソニックミュージアムがあり、タイムカプセル4機のうちの1機が松下電器歴史館内に陳列・保存されています。
〇【D】大阪城公園
正解です。
「タイム・カプセルEXPO’70」は、現代文明を5,000年後の人類に残すためのプロジェクトです。
松下館の1階ホール中央に高さ1m30cm、重量1.6tの球体のカプセルが、2・3階には収納物が展示されました。
カプセルは4機製造され、1号機と2号機が万博の翌年・昭和46年(1971)年に大阪城公園天守閣前広場の地下15mに埋設されました。天守閣の南約133mの場所に埋設地点のモニュメントがあります。
大阪城公園が選ばれたのは、特別史跡のため土地の改変や都市開発の影響が及ぶおそれが少ないことなどが理由でした。
【問題4】吹田市の万博記念公園内に建つ「国立民族学博物館」を設計した建築家は誰?
前回の大阪万博(日本万国博覧会/EXPO’70)のシンボルモニュメントで、大阪府吹田市の万博記念公園内に現存する「太陽の塔」のデザインを手掛けたのは芸術家・岡本太郎ですが、現在同公園内に建つ「国立民族学博物館」を設計した建築家は次のうち誰?
A.前川國男
B.丹下健三
C.安藤忠雄
D.黒川紀章
×【A】前川國男
明治38(1905)年生まれ。昭和3(1928)年フランスに留学し、パリの建築家ル・コルビュジエに師事。
戦前・戦後を通じて日本近代建築の歴史に大きな足跡を残した建築家です。
大阪万博では鉄鋼館(現・EXPO’70パビリオン)や自動車館を設計しました。
×【B】丹下健三
大正2(1913)年生まれ。東京オリンピックの国立代々木競技場や広島の平和記念公園の設計で知られる、戦後日本を代表する建築家です。
大阪万博ではシンボルゾーンのプロデューサーに就任。太陽の塔を含むテーマ館やお祭り広場に架けた大屋根を設計しました。
×【C】安藤忠雄
昭和16(1941)年大阪府生まれ。現在も大阪を拠点に活躍されている世界的な建築家です。
平成4(1992)年のセビリア万国博覧会では、木造の日本館の設計を担当しました。
令和7(2025)年開催中の大阪・関西万博のシニアアドバイザーもつとめられています。
○【D】黒川紀章
正解です。
昭和9(1934)年生まれ。1960年代からの高度経済成長期に若き天才建築家として登場した、昭和~平成を代表する建築家です。
大阪万博では、鉄格子が赤いドームを抱えた「東芝IHI館」、ステンレスカプセルを組み合わせた「タカラ・ビューティリオン」の2つのパビリオンを設計しました。
昭和52(1977)年に万博会場跡地(万博記念公園)に開館した国立民族学博物館(みんぱく)の設計を担当したのも黒川紀章氏です。
時代や用途の変化に合わせて増築を予想した建築で、ユニット増築を重ねながら展示棟を増やしています。

この記事を書いたのは、TOKK編集部 K

生まれも育ちも京都。阪急電車の全駅を紹介した『まちあるき手帖 神戸線・宝塚線・京都線』を編集し、阪急電車の全駅を踏破した経験の持ち主。気になること、興味の対象は数限りなく、一日24時間では足りない!
うどん/コーヒー/ロードバイク/猫/読書/SNS(dispoで何を撮影するのが良いかお悩み中のこの頃)/ピラティス/和菓子/パン/電車/旅/東京/アンティーク/写真/建築
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