京都御所:日本の歴史と伝統を体感する場所。一般公開の基本情報から、カフェ、おみやげまで!
2022.03.07おでかけ
桓武天皇が794年に平安京に都を移されたことに始まり、明治維新まで、天皇のお住まいであった京都御所(きょうとごしょ)。
以前は参観申し込みをした方のみ見学できましたが、一部を除いて、通年公開となったことで京都観光の際にもアクセスしやすくなりました。
この記事では、最初に京都御所の見学基本情報、次に見どころ、最後に御所のある御苑内のカフェやおみやげ処まで、京都御所観光をガイドします。
目次
京都御所見学のための基本情報
場所 | 京都御所 |
時間 | 9月と3月は9:00~16:30(入場は15:50まで) 10月~2月は9:00~16:00(入場は15:20まで) 4月~8月は9:00~17:00(入場は16:20まで) |
料金 | 無料 |
所要時間 | 京都御所内見学のみ約1時間、京都御苑を含めると約3時間が目安となります。 |
通年公開の詳細 | https://sankan.kunaicho.go.jp/info/20160720_01.html |
定休日 | 月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月28日から1月4日)、行事等の実施のため支障のある日 |
問い合わせ | 075-211-1215 |
アクセス | JR京都駅から京都市営地下鉄に乗り換え、丸太町駅または今出川駅下車すぐ 阪急烏丸駅で市営地下鉄に乗り換え、丸太町駅または今出川駅下車すぐ |
住所 | 京都市上京区京都御苑3【MAP】 |
URL | https://sankan.kunaicho.go.jp/guide/kyoto.html |
見学の際に役立つ地図はこちらから マップをダウンロード
京都御所見学の見どころ。日本人なら一度は見ておきたい文化財がずらり!
京都市内の地図を俯瞰でみると、中央に広大な敷地を有して、言葉通り京都の真ん中にあたる京都御所。794年、桓武天皇が平安京に都を移されてから、光厳天皇、明治天皇が東京に移られるまでの約500年間、住まいとして使用されていました。幾度となく火災に遭いますが、その度に再建され、現在の京都御所の建物の多くは1855年に再建されたものとなっています。
実際に訪れてみると、広い敷地に整然と植えられた木々、日本建築文化が美しく守られ続けている様子は壮観の一言。
日本人ならば、一度は見ておきたい場所です。
京都御所のある京都御苑には約10か所の入り口があります。
通年公開に行くために一番近いのは中立売御門です。門をくぐれば、京都御所が目の前に!
受付で荷物検査を済ませたら、いよいよ京都御所の中へと入っていきます。
通年公開の出入り口・清所門では手荷物検査を済ませ、「京都御所入門証」を受け取ります。見学中は首にかけて歩くようにします。
入ってすぐのところにも立派な松が並びます。ここに休憩所とお手洗いもあります。休憩所は宮内庁職員による無料ツアー参加の集合場所でもあります。
入場料も無料、見学ツアーも無料、ご興味のある方はツアーを利用するのもおすすめです。(2022年9月時点では休止中)
日本語(4回) | 9:30 | 10:30 | 13:30 | 14:30 |
英 語(2回) | 10:00 | 14:00 | ||
中国語(2回) | 10:00 | 14:00 |
順路はコース設定されており、矢印に従って見学していきます。簡単な歴史年表がありますので、予習をしてから出発です!
最初は「御車寄」からです。高位の貴族の方などが、参内(さんだい)した際に使用された玄関です。ここを通って、儀式に参加したり、天皇と対面しました。
次は諸大夫の間(しょだいぶのま)へ進みます。
こちらは正式な御用で参内した公家や将軍家の使者のための控えの間となります。
写真の奥より桜の襖絵がある「桜の間」、襖に鶴が描かれた「鶴の間」、そして一番身分の高い人たちが控えたのが「虎の間」となります。
位によって部屋が分けられ、畳べりに使用されている色や柄が違います。ガラス越しになりますが、襖絵も外から見ることができます。
さらに進むと新御車寄(写真左)と紫宸殿(ししんでん)を囲む塀(写真右)が見えてきます。
建物が大きいため、広く、グルっと見回さなければならず、一目ですべてを目にするのが難しい…。立ち止まってゆっくりスケールを体感します。
そして次は建礼門を内側から見ることができる場所へ到着しました。
向かって左側に松の木が見えますが、京都御所の中にある約600もの松の中でもかなり樹齢が長いと案内の方に教えていただきました。
支えられてはいますが、幹も枝も立派です。
そしてこちらは観覧中にみた一コマ。松の木が大きいため、クレーンを使って剪定が行われるんですね!すごい!
ハイライトは最も格式の高い紫宸殿(ししんでん)。
歩を進めると、いよいよ京都御所中でも最も格式の高い正殿(せいでん)紫宸殿(ししんでん)です。
特別公開ではありませんので、外観だけとなりますが、柵の外側から遠くに紫宸殿を眺めることで、近づきがたいもの、近づいてはならないもの…と、より一層格調高く感じます。
この中には天皇の御座・高御座(たかみくら)皇后の御座・御帳台(みちょうだい)が保存されています。
最後は、回遊式庭園・御池庭(おいけにわ)です。橋、州浜、船着への飛石が置かれています。
今回の通年公開の中で、個人的な感動ポイントをお伝えさせてください。
クレーンを使って剪定されていた松の大きさにも驚きましたが、京都御所内には約600もの松の木があるそうです。
そしてどの木も職人さんの手によって見事な剪定がされています。年間で200本ずつ、3年で一回りしながらの手入れとうかがいました。
盆栽や庭園に興味のある方には、建築にプラスして注目したい点です。
この後、休憩所の中にあるおみやげ店でも買い物を楽しんでください。
入ってきた時と同じ場所まで戻って、入門証を返して終了です。ここまでゆっくり見学して約1時間です。
梅、桜、紅葉、もう一つの見どころ京都御苑(きょうとぎょえん)の四季。
京都御苑(きょうとぎょえん)は京都御所の周りをぐるっと囲む場所を言います。梅園や休憩所などが整備され、京都御所見学に訪れた人も利用できます。
早春は梅が見ごろ。一本の木から紅白の花を咲かせる「思いのまま」や紅梅、白梅、満開の頃は本当に良い香りが漂います。黄緑色の愛らしいメジロもやってきますので、梅の撮影スポットとしても人気です。
そして本格的な春の前、一般的な桜より早く咲くのが京都御所の糸桜です。3月中旬頃には見ごろを迎えますので、お花見の季節より早く京都へ来られた方はぜひお立ち寄りください。
京都御苑の紅葉で最も素晴らしいのはイチョウです。日の光を浴びて、黄金色に輝く大木はとても美しいです。
新しい施設が続々登場!京都御所での食事処、カフェ
京都御所を出てすぐの所には、食事とおみやげが買える中立売休憩所、笹屋伊織さんのカフェを併設する近衛邸跡休憩所があります。
まずは中立売休憩所からご紹介します。
木をふんだんに使用した休憩所。窓が大きく御苑の森の風景を取り込んだような雰囲気がホッコリします。こちらではうどん、カレーなどの軽食、喫茶とスイーツが楽しめる「レストラン檜垣茶寮」と、御所に来られた記念になるおみやげコーナーがあります。
京都といえば抹茶?!
抹茶ロールケーキとグリーンティーのセットです。軽食も京都らしい出汁がきいたうどんやお重にはいったお弁当などが人気のようです。
さらにもう一つ。御苑オリジナルの和スイーツ「福来(ふっくら)どらやき」がいただけるのが近衛邸跡休憩所。笹屋伊織さんのカフェが併設されているため、こんなおいしいものが御所で食べられるようになりました。
近衛邸跡休憩所の周りは糸桜で知られるスポットです。桜の頃には特等席になること間違いなしですね。競争率高そう…ですが。
純喫茶ほか、京都御所周辺のカフェ情報はこちらから
京都御苑内にある変わった神社めぐり
京都ならでは?昭和に建てられた京都観光神社も京都御苑の中に鎮座します。
鳥居は「京都三大珍鳥居」の一つがあるのは厳島神社です。家業繁栄、家内安全にご利益があるとされています。
その他の京都御苑の見どころはこちらから
京都御所へのアクセス
それでは最後にアクセスです。
大阪方面から京都御所を拝観される場合は
JR京都駅で京都市営地下鉄に乗り換え、今出川駅で下車してすぐです。
阪急電車で来られる場合は
阪急烏丸駅で市営地下鉄に乗り換え、今出川駅で下車してすぐです。
京阪電車の場合は
京阪七条駅か清水五条駅で下車、一度地上にあがってから、市営地下鉄に乗り換え(移動には徒歩約10分かかります)、今出川駅下車すぐです。
自動車の場合は
京都御苑の東と西にある2か所の駐車場が利用可能です。
京都御苑の西側・烏丸(からすま)通
7時〜20時(24時間出庫可)
最初の3時間は800円(以降、30分100円)、当日最大料金1,200円
京都御苑の東側・寺町(てらまち)通
24時間営業
8:00~20:00 20分100円、最大1300円
20:00~8:00 60分100円、最大500円
自転車を利用の場合は
最後に
実は京都の方でも通年公開をご存じでない方が本当に多いんです!訪れた日もおそらく観光の方ばかりでした…。
そういう私もどうしてもっと早く来なかったのか、と悔やみながら、素晴らしい日本建築と庭園を堪能し、京都御所を後にしました。
この記事を書いたのは、TOKK編集部 K
生まれも育ちも京都。阪急電車の全駅を紹介した『まちあるき手帖 神戸線・宝塚線・京都線』を編集し、阪急電車の全駅を踏破した経験の持ち主。気になること、興味の対象は数限りなく、一日24時間では足りない!
うどん/コーヒー/ロードバイク/猫/読書/SNS(dispoで何を撮影するのが良いかお悩み中のこの頃)/ピラティス/和菓子/パン/電車/旅/東京/アンティーク/写真/建築
阪急沿線情報紙「TOKK」は今年で創刊から49年目を迎える情報紙。関西私鉄・阪急電車沿線のおでかけとくらし情報を毎月1回、各30万部発行するメディア。取材のこぼれ話やお店の方から聞いたお話や、くらしの中で気になる情報を毎日更新中です。
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