【連載】たかつきDAYS vol.1「いきものと暮らす。」
2022.08.01暮らし
大阪府高槻市で暮らす日々の魅力を連載シリーズでお伝えするWebTOKK版「たかつきDAYS」。記念すべき第1回のテーマは「いきものと暮らす。」です。山や川、自然に恵まれた高槻市は、多くのいきものと触れあうことができる絶好の環境。生命の不思議や尊さに出合うミュージアムもあり、ペットと生活をする人も多い。いきものと程よく仲よく暮らすライフスタイルのススメをご紹介します。
目次
芥川でいきものを探してお散歩♪
大阪府高槻市の中心を流れる芥川には、野鳥や魚、昆虫など多彩ないきものがいっぱい。「高槻市立自然博物館 あくあぴあ芥川」の学芸員・秀瀬みのりさんの案内で、芥川の上流・中流・下流に生息するいきものを探しました。
<案内してくれた人> あくあぴあ芥川 学芸員 秀瀬みのりさん
Profile:2009年から「あくあぴあ芥川」の飼育員として働きはじめ、2010年には学芸員に。
いきもの同士のつながりや関係性について学ぶ保全生態学を専門にしています。
まずは、芥川の上流から――。
上流は両国橋から摂津峡までの渓谷美豊かな景観。 大きな岩がゴロゴロしていて水の流れも速いのが特徴です。
ここでは「カワムツ」という淡水魚が見られます。
芥川の上・中流部に広く生息し、川の淵にひそんでいます。
続いてご紹介するのが、春に出てくる「ミヤマカワトンボ」。
べっ甲の綺麗な羽が特徴で、摂津峡の大きな石にオスがとまって縄張りを主張しています。
また、芥川で多く見られる魚の代表格が「カワヨシノボリ」!
なんとこの魚…腹びれが吸盤のようになっていて、川床や石にピタッとくっつくことができます。吸盤のようにくっつく様子はあくあぴあ芥川の水槽でも目撃することができます!
塚脇橋からあくあぴあ芥川の脇を通って城西橋辺りまでが芥川の中流です。
上流にくらべると、川幅が広く流れが緩やかになります。川と山、林が近く、多様な環境を必要とするいきものがすみやすいエリアといえます。
この中流で年中見ることができるのが「カワセミ」です。
「清流の宝石」といわれる青い鳥は、小魚を主食としているようで、川沿いでよく見られるそう。
見つけたら幸せが訪れそうですね!
さて、初夏から秋頃にかけて見られるのが「ハグロトンボ」
羽が真っ黒いトンボで川と林を行き来する習性があります。秀瀬さんいわく、あくあぴあ芥川付近でよく飛んでいるそうで夏休みの昆虫採集にピッタリ!取材した日も周辺で、虫かごを持つ親子の姿が見られました。
そして、高槻市内で唯一繁殖する鴨が「カルガモ」!
繁殖期には親鳥がたくさんのヒナを連れている姿を見ることができます。親鳥から離れないよう一生懸命な姿がなんとも可愛らしいですね。
城西橋から津之江公園などのそばを通り淀川へ――。
芥川の下流へいくと、さらに川幅が広がり流れが穏やかです。
芥川中流から下流で年中生息するのが「コサギ」です。
広い生活圏をもつ魚が川の上流と下流を自由に行き来できるようにと、魚のための専用の通路「魚道(ぎょどう)」が芥川ではたくさん設けられていますが、コサギはこの魚道の近くでよく見かけられるそうです。
芥川には「高槻にこんないきものがいるの⁉とびっくりするかもしれません」と秀瀬さん。
多彩ないきものとの出合いを探して、あなたも芥川でいきもの散歩はいかがでしょうか?
いきものと親しめる大阪・高槻のミュージアムへ
自然の中でいきものに触れたあとは、生命のことについてもっと知りたくなるもの。
高槻市には、いきもののことを知り、親しむことができる博物館と研究館があります。
高槻のいきものが大集合「あくあぴあ芥川」
まず最初に訪れたのが「高槻市立自然博物館 あくあぴあ芥川」です。
多くのいきものと触れ合うことができる芥川のほとりにあり、芥川に生息する魚が泳ぐミニ水族館や、鳥や動物の剥製、昆虫の標本なども豊富に展示し、高槻の自然の豊かさを実感することができます。
子どもたちのためのワークショップや教室も随時開催され、高槻のいきもののことを楽しみながら学ぶことができます。
3つの大水槽では、「オイカワ」(写真上)をはじめ芥川の上流、中流、下流にいる魚たちが泳ぎます。
芥川でよく見られる「カワヨシノボリ」 (写真下)はお腹に吸盤があって、水槽にぴたっとくっつく様子が観察されました。
水槽で魚のお腹を見る機会はないので、なかなか貴重です(笑)。
鳥の剥製の展示数は関西一との呼び声も高く、「あくあぴあ芥川」周辺で観察した野鳥がなんという種類か、確認しに来館する人もいるそうです。
学芸員と専門スタッフ自作の剥製も展示されていて数の多さに驚きます。
原、樫田地区など、高槻市の山間部に生息するシカやキツネの剥製も。
常設展示のほか、「芥川トコロジスト調査隊」、「ハグロトンボしらべ隊」など、学芸員主導の有志による部活動も活発。また、年に5 〜6回、工夫をこらした企画展を開催しています。8月は企画展「外来生物」を開催中!ぜひ、ご来館ください。
スポット名 | 高槻市立自然博物館 あくあぴあ芥川 |
時間 | 10:00~17:00 |
入館料 | 無料 |
休館日 | 月曜(祝日の場合は営業、翌平日休)、年末年始(12月28日~1月4日) |
アクセス | JR高槻駅→市バス→南平台小学校前停下車すぐ |
住所 | 高槻市南平台5ー59ー1【MAP】 |
URL | http://www.aquapia.net/ |
生命の不思議に出合う「JT生命誌研究館」
続いて訪れたのが、 高槻市紫町 にある「JT生命誌研究館」。
アリやクモなどの小さないきものから人間まで…38億年前の生命の誕生から、それぞれがどのように生きるようになったかを、映像や展示で教えてくれます。
1階と2 階はゲノムや細胞、「生きもの上陸大作戦」などの展示。3階実験室ではチョウなど身近ないきものを研究しています。
38億年のいきものの歴史をたどる生命誌の階段を上った先には、チョウの研究と憩いの食草園があります。
食草園は、蝶の幼虫が食べる葉「食草」を集めた蝶のための庭で、毎週土曜日に同館のスタッフさんによるガイドツアーが開催されています。
【食草園ガイドツアー】 ※雨天中止。12~2月は植物が少ないためツアーはお休み。
●時間/11:00~12:00 ※春・秋については14:00~15:00開催もあり。
● 所要時間/20~30分(途中入退出可)
●定員/各回10名程度
●申し込み/ 受付にて
また、館内には童話『エルマーのぼうけん』のシーンのジオラマと生命誌を結びつけたユニークな展示も!
2022年12月25日までは、企画展示「生きものの時間」を開催。1日は24時間、人間の世界では当たり前のように過ぎていく時間を、いきものを通して向き合い、生きていることを、より深く実感してもらうための展示になっています。
2023年に30周年を迎える JT生命誌研究館 。いま生きていることの神秘と尊さを、改めて実感しに訪れてください。
スポット名 | JT生命誌研究館 |
時間 | 10:00~16:30 |
入館料 | 無料 |
休館日 | 月曜 、年末年始(12月29日~1月4日) |
アクセス | 阪急高槻市駅下車 約18分、JR高槻駅下車 約10分 |
住所 | 高槻市紫町1-1【MAP】 |
URL | https://www.brh.co.jp/ |
ワンちゃんのしつけに「わんこの学校 ひまわり幼稚園高槻校」
人の暮らしに、元気や潤いを与えてくれるペット。
高槻市には、ペットと仲よく暮らすためのこんな幼稚園があります。
愛犬が犬社会でより生きやすいようにと、行儀を教え、しつけをしてくれる安満遺跡公園内にある「わんこの学校 ひまわり幼稚園高槻校」。“ 安心して預けられる” をモットーに、授業では各生徒に担任、副担任がつき、責任を持って教育。生徒であれば先生と一緒にホテル(お泊まり保育)のご利用もできます。
通園は、歯ブラシ、連絡帳などをリュックに入れて。当日のワンちゃんの様子は連絡帳で飼い主さんに情報共有されます。
現在約200 匹の生徒が通っていますが、生徒のワンちゃんたちは、性格がとっても穏やか。犬にも人にも慣れていてカメラを向けると興味津々の様子でした!
「わんこの学校 ひまわり幼稚園高槻校」は 広々とした安満遺跡公園内にあり、犬がくつろぐ環境としては申し分なし。夏にはプール開きもあるんだとか!高槻でのペットライフが益々充実しますね。
スポット名 | わんこの学校 ひまわり幼稚園高槻校 |
時間 | 登園10:00~12:00、降園16:00~19:00 |
利用料 | 保育園コース1回 6,270円〜、幼稚園コース1回7,370円~ ※入園料22,000円別途必要 |
定休日 | 年中無休 |
アクセス | 阪急高槻市駅下車 約12分 |
住所 | 高槻市八丁畷町12-15【MAP】 |
URL | https://dog-himawari.jp/ |
多彩ないきものと共に暮らす自然豊かな高槻
多くのいきものと触れあうことができる自然環境や、生命の不思議や尊さに出合うミュージアムなど、いきものとの暮らしに目を向けるきっかけをくれる高槻のまち。そういった環境が影響しているかはわかりませんが、実際に、おうちでペットを飼う住民も多いそうです。あなたも、いきものと暮らすライフスタイルを高槻のまちで叶えてみませんか?
WebTOKKでは、大阪府高槻市で暮らす日々の魅力をお伝えするWebTOKK版「たかつきDAYS」を連載中です。
知る 広がる 好きになる「たかつきDAYS」とは?
「たかつきDAYS」は大阪府高槻市が発行する広報誌。読むことで高槻をより「知る」、生活の幅が「広がる」、さらに高槻が「好きになる」ような誌面を目指して毎月1回配布しています。
【たかつきDAYS】https://www.city.takatsuki.osaka.jp/site/takatsukidays/
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