【大阪中津】おいしいが人を呼ぶンケリコ。一日中、ご飯、スイーツ、お酒が楽しめる小さなバルの人気の秘密

梅田から一駅、懐かしい雰囲気をとどめる大阪・中津エリア。梅田から一駅しか離れていないにも関わらず、駅周辺は住宅やマンションが建つ生活の場であり、どこか懐かしさもとどめる下町です。

7年前に中津商店街の一角にオープンし、ずっと人気を集めているのが、一度聞いたら忘れられないユニークな名前のバル・ンケリコ。

変わった店名の由来は、スペイン語の「おいしい」という言葉から

猫を描いたンケリコの看板

スペイン語で美味しいという意味がある「ケリコ」に、同じくスペイン語の「うーん」という感嘆詞「ン(mmm)」を合わせたのが店名の由来。

名は体を表すとの言葉通り、おいしいものをお腹いっぱい、いつでも食べられる、幸せがつまった場所にはぴったりの名前。日本語で「ん」の音から始まるのも珍しくて良いと採用されたそう。

中津商店街に店をオープン。その決め手となった理由は?

中の様子がうかがえるンケリコのガラス壁

当初は中津商店街も、他の商店街の例にもれずシャッターを閉めている店も多かったそうです。往時の賑わいとは程遠かったそんな場所に、オーナーの清水さんが店を出すと決めたのにはいくつかの理由があったそうです。

ンケリコをオープンする際に、中津を選んだ一番の理由は、ゆっくり落ち着いて食事や話ができる場所であったこと。

街の真ん中だと、まわりが賑やかなためどうしても大声で話す必要があったり、人通りが多く落ち着かなかったり。街の真ん中でないけれど、都心に近くて便利、そしてゆっくり落ち着ける。清水さんの理想の場所は、そのまま中津の街の魅力と言えるのではないでしょうか。

淀川から梅田方面をのぞむ

清水さんが大阪で暮らすようになったのは、大学進学の時から。ンケリコをオープンする前から、何度も訪れていたという清水さんは中津を「昔から面白い人が集まってくる、そして住んでいる場所」と言います。よく知る、好きな場所に、店を作るための場所が見つかり、オープンに向けた条件がどんどんそろっていったそうです。

実際に中津で店を営業するようになって、「梅田から一駅で繁華街に近いため、交通、生活するにもすごく便利な場所なのに、街と人の温度がちょうど良い湯加減のように心地よい」と感じておられるそうです。

店をオープン!でも、あまりに忙しく、ご主人も脱サラして店に専念

オープン当初は奥さまが一人で店を切り盛りし、清水さんは会社員として勤めておられたそうですが、奥さまのお母様に手を借りても回らないほど忙しくなり、オープンから2年を迎える頃には清水さんも会社員を辞め、店に専念することになったとのこと。

色々な場所を旅して出合った“個性立つモノたち”が調和する

中の様子がうかがえるンケリコのガラス壁

ンケリコを訪れた時に、一番に目に入ってくるのはガラスで作られた壁。大小、四角の鉄枠にガラスをはめこんだステンドグラスになっています。清水さんが司馬遼太郎記念館を訪れた際に、とても印象に残ったステンドグラスを自分の店でも再現したい!と、友人の協力を得て実現したもの。

さらに、お店の外観のひさし部分には、島根県で伝統的に使われている石州(せきしゅう)瓦を配しています。こちらも以前に旅した際に見て、とても気に入り、各地の石州瓦を見学するために何度も中国地方へ足を運ばれたそうです。

弧を描く大きなカウンター

そして、店内で一番大きなスペースをとってあるのが、曲線を描くカウンター。

京都の老舗イノダコーヒー本店の中央に据えられた円形のカウンターを見た時に、「カウンターはまっすぐなものが多いけれど、別に直線でなくても良いのか」とのインスピレーションを得て、現在のような形に決まったそうです。

その他にも、新婚旅行の時に入手したというブラジルの壁飾り、色も形もさまざまなソファーや椅子、民芸品など、旅が好きという清水さんの感性を頼りに、集められ、配されたモノたちが並びます。

店に置かれた一つ一つのモノに、出合いのエピソードや清水さんの思い入れがある。そんなモノたちばかりが集まった心地よい空間が広がっています。

素敵なアンティークなランプ
ンケリコの店内に置かれた招き猫

いつでも、ご飯、お酒、スイーツが食べたい。そんなわがままが叶うところ

遅いランチが食べたい、昼から飲みたい、夜にスイーツだけ食べたい…。心では思っていても、そんなわがままを全部聞いてもらえるお店はそうそうないものです。

ランチにはランチメニューを食べる、夜はディナーメニューを頼む、カフェタイムはお茶とスイーツの時間と、使い分ける必要もなし、いつでも定食もスイーツも、お酒を飲みながらいただけるアラカルトメニューまで、好きなものを好きな時に食べられるのがンケリコさんのスタイル。

ぎっしりと埋め尽くされたメニュー看板

客の側にもそんな店があったらいいなという理想はありますが、いつもすべてのメニューが準備されていて、提供されるというのは簡単なことではありません。

それでも、オープン以来このスタイルを続けてきたのは、清水さんのある体験が基になっているとか。早起きが得意でなかったため、いつもランチタイムを逃していたという清水さん、お店の営業中はいつでも同じメニューを食べられる使い勝手の良い店がほしい、自分が作るなら、そんな店がいいとの気持ちがあったそうです。

まずは自分たちがそれを食べたいと思えるか

一口に開店から閉店まで同じメニューがいただけると言っても、メニューは多彩、奥さまが一人で作られているのが信じられないほどバラエティに富んでいます。

メニュー作りの基準となるのは「まずは自分たちが食べたいクオリティと量。それをできる限り、お客さんが払いたいと思う価格に近付けていく。そして、すべての時間帯に同じ値段でメニューを提供すること」。

客の側が思い描く理想の形に限りなく寄せていけるのは、個人経営だからこそ。ンケリコさんのコンセプトもそこにあり、オープンから揺らぐことはないそう。

ンケリコを切り盛りする清水さんご夫婦

メニュー紹介

野菜たっぷりのンケリコ定食

野菜をたっぷり使った主菜、副菜3種、汁物、ご飯週替わり定食1,000円。お店で使用する野菜は岡山県美作(みまさか)から運ばれてくるもの。季節感にあふれたメニューも楽しみの一つです。

自然派ワインとアラカルト3種

2種のチーズを使った「たっぷり旬野菜とチーズのサラダ」アラカルト3種を自然派ワインと共に。自然派ワインは最近特に力を入れているとのこと。お酒を飲みながら楽しめるメニューも多く、気軽なバルスタイルを目指しているとか。

毎日数種類用意されるケーキ
ンケリコで販売されている手作りジャム

毎日、取りそろうスイーツも人気。手作りジャムや焼き菓子も販売されており、ンケリコでは朝から晩まで、おやつまでそろってしまうのです。

ロゴを使ったグッズも販売中!

店のロゴマークを使ったマグカップ

ンケリコさんのロゴにもなっている猫。こちらはベトナムのハンコ屋さんで出合った猫のハンコを採用されました。猫が看板やロゴに使用されているせいか、各方面から猫グッズが勝手に集まってくるようになったとか。

清水さんいわく猫カフェのように思われる方もありますが、そうではない!とのことです(笑)。

スポット名 ンケリコ
時間12:00~23:00(LO~22:30)
定休日不定休
問い合わせ050-3352-7221
アクセス阪急中津駅下車 約7分
住所大阪市北区中津3-16-11【MAP
URL http://mmmquerico.asia/

最後に

「あ」から「ん」まで、50音順で店やスポットを巡るこの連載。2016年の連載開始時に、50音順の最後「ん」で取り上げられるスポットがあるかを決めてからスタートしました。

んから始まる言葉というのは日本語では数少なく、施設名となるとなおさらです。

ですので、ンケリコさんを最後にご紹介させていただくことを勝手ながら決めてから、連載を始めました(笑)。今回、こころよくお引き受けいただけてホッと一安心だったのです。

この記事を書いたのは、TOKK編集部 K

生まれも育ちも京都。阪急電車の全駅を紹介した『まちあるき手帖 神戸線・宝塚線・京都線』を編集し、阪急電車の全駅を踏破した経験の持ち主。気になること、興味の対象は数限りなく、一日24時間では足りない!

うどん/コーヒー/ロードバイク/猫/読書/SNS(dispoで何を撮影するのが良いかお悩み中のこの頃)/ピラティス/和菓子/パン/電車/旅/東京/アンティーク/写真/建築

阪急沿線情報紙「TOKK」は今年で創刊から49年目を迎える情報紙。関西私鉄・阪急電車沿線のおでかけとくらし情報を毎月2回、各30万部発行するメディア。取材のこぼれ話やお店の方から聞いたお話や、くらしの中で気になる情報を毎日更新中です。

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