布引の滝~貯水池~神戸布引ハーブ園・ハイキング初心者おすすめコース【TOKK2020年10月1日号】
2020.09.25特集
【TOKK2020年10月1日号】
コロナの影響でストレスがたまりやすい今日この頃。気晴らしや運動不足の解消に、六甲山系が育んだ清流に誘われて、神戸布引へと水の流れをたどるハイキングにでかけませんか?
ハイキングは初めて、という方もチャレンジしやすい【約3キロ・所要時間 約3時間】のコースをご紹介。
青空の下、自然の中でリラックスすれば、日常のストレスも忘れて気分転換できるはず!
服装や基本の持ち物、歩き方のコツなども併せてご紹介していますので、「まったくの初心者で不安・・・」という方は、ぜひ「ハイキング初心者のための基本情報」も参考にしてくださいね。
目次
ハイキング初心者のための基本情報
【準備編】
今回は初心者でも安心な比較的距離が短いコースをご紹介していますが、日没までに十分な余裕を持ってゴールできるプランを組むことが重要です。
まずゴールへの到着時間を事前にある程度決めておき、コースの所要時間を参考にしながら、逆算してスタート時間を設定しましょう。
コース途中に立ち寄る各スポットでの休憩時間を多めに見込んでおくと、あとで調整がきくので安心です。遅くとも15時までにはゴールに到着するように設定しておくのがおすすめです。
【服装編】
歩いているときは暑く、休憩時には体が冷えるハイキング。体温調整しやすいように、重ね着をして脱ぎ着しやすい服装を選びましょう。
また、ケガを防いだり虫に刺されにくいように、肌の露出は避けるのが大切。パンツは伸縮性のある素材のものを選び、靴は足首を保護してくれるものを選ぶと疲れが軽減されやすくなります。
【持ち物編】
地図と時計は、低山や日帰りのハイキングでも必ず用意するようにしましょう。
汗を拭くためのタオル、手を清潔に保つためのウェットティッシュ、また救急用品も忘れずに。ハイキングのマナーとして、ゴミを持ち帰るための袋も必ず持っていくようにしましょう。
そして何かあったときにはすぐ連絡ができるよう、スマートフォンをもっていくのはもちろん、予備のバッテリーもあると安心です。
水分は多めに持参して、少量ずつこまめに補給するように心がけてください。また、途中でバテてしまわないように、適度に休憩をとることもポイント。
ハイキングでは、短い休憩でもすぐに食べられる“行動食”を用意するのが基本です。自分の好きなものなら行動食としては何でもOKですが、飴やチョコレート、ラムネなどは手軽に食べることができておすすめです。
【歩き方編】
ゴールポイントにたどり着くまでにバテてしまわないためには、ペースを保ってゆっくりと歩くことが重要。
息切れを起こしたら、スピードが速すぎるということ。速度を落として普通に呼吸ができる歩調をキープしましょう。
ゆっくりとしたペースを保つコツは、お花やキノコ、野鳥など、都会では見られない植物や生き物を観察しながら歩くこと。
野山には、街中では出合うことのできない美しいもの、ステキな発見がたくさんあります。ハイキングが初めてという方は、自然と触れ合う山歩きならではの醍醐味を、ぜひたっぷりと味わってください。
では、準備が整ったところでいよいよハイキングに出発!見どころ満載のコースを歩きます。
新神戸駅から約10分で別世界!「布引の滝」へ
日本三大神滝の一つであり、「日本の滝百選」にも選ばれている「布引の滝」。神戸市営地下鉄「新神戸駅」からたった10分ほど歩くとたどり着ける景勝地です。
「布引の滝」は、雄滝・雌滝・夫婦滝・鼓ヶ滝の4つの滝の総称で、なかでも雄滝は高さ約43mの名瀑。
切り立った岩肌を、水が滝つぼへと落ちていく様は、駅から約10分の場所とは思えないほど雄大で見ごたえたっぷり。マイナスイオンを存分に浴びてリフレッシュできます。
ハイカーに大人気の「おんたき茶屋」
「おんたき茶屋」はなんと創業100年を超える歴史を持つ、ハイカーに人気の茶屋。
布引の滝が眺められる絶好のロケーションはもちろん、「自家製おでん」1品100円という財布にやさしくて最高においしいメニューも魅力。ほかにもラーメンや湯豆腐などが提供されています。
そして「おんたき茶屋」の人気の理由はなんといってもお店を切り盛りするおかみさんのあたたかな人柄。初対面なのに昔から知っているかのような、子どもの頃からずっとかわいがってきてもらったような、自分をまるごと包み込んでくれる愛にあふれた接客に、一瞬で大ファンになります。
また、100年以上の歴史を積み重ねてきたレトロな雰囲気があふれる店構えも素敵です。
出汁がしっかりとしみこんだおでんで小腹を満たしたら、布引貯水池に向けて再び出発です。
スポット名 | おんたき茶屋 |
時間 | 10:00~17:00(土・日曜・祝日は~18:00。LOは閉店の30分前。日によって営業時間 変更の場合あり) |
定休日 | 平日不定休 |
問い合わせ | 078-241-3484 |
住所 | 神戸市中央区葺合町布引遊園地45【MAP】 |
URL | https://ontaki.jimdofree.com/ |
山々に囲まれた「布引貯水池」を目指して
次の目的地である布引貯水池を目指して歩いていると、ツルが巻き付いた特徴的な見た目の「猿のかずら橋」を発見。
「猿のかずら橋」は、徳島にある国指定重要有形民俗文化財「祖谷(いや)のかずら橋」に似せて装飾された橋とのこと。巻き付いたツルがジャングルのような雰囲気を演出していて、ハイキング中の気分を盛り上げてくれます。
「猿のかずら橋」は渡らずに、水の流れに沿って上へ上へと進んでいくと、山々と澄んだ水との取り合わせに心が洗われる「布引貯水池」に到着。
神戸市の水道水源である「布引貯水池」は、明治33(1900)年に完成。日本最古の重力式コンクリートダムで、平成10(1998)年には登録有形文化財に指定されました。正式名称は「布引五本松堰堤(ぬのびきごほんまつえんてい)」といいます。
山々に抱かれた雄大な「布引貯水池」は、時間を忘れていつまでも眺めていられそうな美しさ。日頃のストレスが、穏やかな水面に溶けて消えていくようです。
「布引貯水池」で癒やされたら、次のスポット「神戸布引ハーブ園」を目指して再出発。
一日中楽しめる「神戸布引ハーブ園」
「神戸布引ハーブ園」は、約200種75,000株の花やハーブが咲き集う日本最大級のハーブ園。テーマの異なる12のガーデンが設けられていて、四季折々の花やハーブを楽しむことができます。
広大な園内にはレストランやカフェ、オリジナル商品を扱うショップまで、見どころが盛りだくさん。ハイキングの立ち寄りスポットとしてはもちろん、家族や友人と一日ここで遊ぶのもおすすめです。
園内の各所にはハンモックが設置されていて、庭園を眺めながらハンモックに寝そべっていると、ついウトウト…。そよ風を感じながらゆらゆら揺られて過ごす時間はたまらなくぜいたくです。
※ハンモックの設置期間は3月~12月。期間は変更する場合があります。設置場所はフレグラントガーデン(展望エリア)、園内三叉路(ガーデンエリア)、四季の庭(ガーデンエリア)※秋限定、風の丘芝生広場(風の丘エリア)です。内容は事前に変更となる場合がございます。
こちらは、キッチンやリビングなどの暮らしのワンシーンを展示している「ハーブの家」。
衣・食・住をテーマに、暮らしの中にハーブをおしゃれに取り入れるさまざまなアイデアが紹介されていて、ハーブのある暮らしに憧れている方なら見逃せないスポットです。
そして、「神戸布引ハーブ園」に来たならぜひ足を運んでいただきたいのが、標高約400メートルに位置するカフェ「ザ・ヴェランダ神戸」。神戸の街並みと、豊かな緑や海を見渡すことができる最高のロケーションです。
1階はテラス、2階はラウンジで構成されていて、2階のカフェラウンジでは、12種類から選べるハーブティーや季節のフルーツを使った華やかなデザートプレートなどを堪能できます。
1階の開放感あふれるテラス席では、オリジナルバーガーやスイーツ、ソフトクリームなどをカジュアルに楽しむことができます。
今回はテラス席で、ハーブティーとパフェ風のスイーツ「サヴァラン」をいただきました。
みずみずしいフルーツと、果汁がたっぷりしみ込んだジューシーなスポンジ、カスタードクリームが一体となって、パフェのようなケーキのような新感覚のおいしさ。
フルーツの程良い酸味と甘みに、ハイキングの疲れが一気に吹き飛びます。
TOKK本紙の撮影で同行していたカメラマンさんは、重い機材を背負っての移動なので、おなかがペコペコ…。ということで、「布引ハーブバーガー」を注文。
「めちゃくちゃおいしい!」を連発しながら、あっという間に完食。パテにさわやかなハーブの風味が感じられ、ボリュームたっぷりでありながら高級感のある味わい、とのことでした。
ゴールの「ハーブ園山頂駅」へ向かう前に、展望レストハウス1階にある「ハーバルマーケット」へ。
ハーブティーやアロマ、雑貨、食品など、ハーブを使ったアイテムが多彩にラインアップ。「神戸布引ハーブ園」のオリジナル商品を購入することもできます。
あとはロープウェイに乗って帰るだけなので、荷物をあまり気にせずにお土産をいろいろ買えるのもうれしいですね。
「展望プラザ」で写真を撮ってから、ロープウェイ乗り場へ。このロープウェイなのですが、テントウムシのような形をしていてとてもかわいいんです。
帰りは「ハーブ園山頂駅」からロープウェイで空中さんぽを楽しみつつ、「ハーブ園山麓駅」までラクラク移動。
「ハーブ園山麓駅」から約5分ほど歩けば、スタート地点の地下鉄・新神戸駅に到着!
スポット名 | 神戸布引ハーブ園/ロープウェイ |
料金 | 大人950円、小中生480円、未就学児無料(ロープウェイ片道運賃含む) |
時間 | 9:30~16:45(下りの最終は~17:15) ※2020年は新型コロナウイルスの影響によりナイター営業日の日程を変更しています。詳しくはこちらご確認ください。 |
定休日 | 無休 ※強風等により運休・休園の場合あり。 |
問い合わせ | 078-271-1160 |
住所 | 神戸市中央区北野町1-4-3【MAP】 |
URL | https://www.kobeherb.com/ |
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いかがでしたか?
約3kmと短いコースながら、「布引の滝」に「布引貯水池」、そして広大な「神戸布引ハーブ園」と、とにかく見どころ満載で、きっとハイキング初心者がハイキングにはまるきっかけになるコースだと思います。
私も仕事の関係でハイキングを始めるまでは、まったく興味がありませんでしたが、街の喧騒を離れて自然の中で過ごす開放感、珍しい野鳥を見つけた時の喜び、ひたすら歩くことだけに集中して心が無になる快感、たくさん歩いてカロリーを消費した後に食べるごはんの突き抜けたおいしさ、などなど、挙げだしたらきりがないほどハイキングには醍醐味がたくさんあり、すっかりはまってしまいました。
初めていったときは確かに疲れたけれど、ゴールした後は「行ってよかった~」の一言につきました。
ハイキングが初めてで、絶景を楽しみたいという方は、水の流れをたどる神戸の布引コースから始めてみてはいかがでしょうか。
※最終更新日:2020年9月25日
この記事を書いたのは… TOKK編集部I
「TOKK(トック)」編集部I。西宮生まれ、西宮育ちの宮っ子。サンドイッチが大好きで、ある店に3年間通い詰めて毎日サンドイッチを食べていたことも。また、ハイキングTOKKの編集制作を担当していた経験から野鳥が好きになり、外出すると必ず野鳥がいないか探す習性が。興味があるのは、レトロなもの、昭和のカルチャー全般。
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