2025年7月28日（月）〜8月10日（日）の期間、世界遺産・仁和寺にて、フランス在住アール・ブリュット・アーティスト・轟修杜（とどろきしゅうと）氏が、自らの感性と向き合いながら描き続けてきた作品の数々を紹介する個展が開催されます。

幼少期に「自閉的傾向の発達障害」と診断された轟氏は言葉によるコミュニケーションが苦手で、小学校時代も筆圧が弱く、文字を書くことさえ困難でした。転機は、「歌が好き」という本人の特性に着目し、音楽の先生とともに取り組んだ絵描き歌でした。

2016年からはアートセラピーを取り入れ、多様な技法や表現方法を学びながらも、幼少期から自然に築いてきたスタイルは今も変わらず、描くという行為そのものが彼にとっての「ことば」となっています。

本展では、2000枚に1枚の割合で完成に至るという創作の過程と、そこから生まれた唯一無二の作品が展示されます。

さらに、8月８・9日には、描かれた色彩のリズムとともに、打楽器とヴィブラフォンによる即興演奏会も開催（予約制）。音と画が響き合う、特別なひとときを体感してはいかがでしょう。