【モーニングに】京都の老舗フルーツ店の名品 ヤオイソのフルーツサンド

阪急大宮駅下車すぐにある、明治2(1869)年創業の果物専門店「ヤオイソ」。この歴史あるフルーツ店は、進物用などの果物店としても有名ですが、もう一つよく知られている理由があります。

昭和47(1972)年に本店横にオープンした、フルーツパーラーがあるということ。このフルーツパーラーの代表作、それがフルーツサンドです。このフルーツサンドが、とにかくフルーツサンド好きをざわつかせてしまう名品なのです。

今回は、モーニングにも食べに来る人がいるというフルーツサンドを中心にヤオイソの魅力にたっぷり迫ります。

※この記事は2017年11月に取材した内容を再構成しています。

創業は明治2年、約150年の老舗店

モダンなヤオイソのロゴ

創業して2020年で150年強。老舗果物専門店として、JR京都駅から北側へ阪急大宮駅下車すぐの場所にある、京都で知らぬ人はいない有名店が「ヤオイソ」です。約50年前の昭和47(1972)年にフルーツパーラーを併設しました(2013年に本店の2階から今の場所である4軒隣へ移転)。

昔から変わらないという、どこかモダンなヤオイソのロゴは両手で果物を持つイメージを表しているんだとか。

店内の目を引く木村英輝の壁画

フルーツパーラーの店内に足を踏み入れると、金地に青で大きく描かれたメロンが印象的な木村英輝の壁画「Walzing Fruits」が目に入ってきます。老舗フルーツ店にロックな壁画がなんとも新鮮です。

果物専門店のフルーツ“ゴロゴロ”サンド

ヤオイソのフルーツサンドは、イチゴ、キウイ、ハネージュメロン、パパイヤ、パイナップルの5種のフルーツが定番。なぜこの5種かといえば、「彩りと、年中手に入りやすいフルーツを考えた結果」なのだとか。この5種類のフルーツをミルク感のある甘さ控えめの生クリームでまとめたシンプルなもの。「うちのフルーツサンドはとにかく生クリームがおいしいんですよ」とは店長の小野さん。

フルーツが主役なのはもちろんなのですが、その言葉通り生クリームにクドさがなく軽いところが、飽きずにおいしく、そして食後もまだ食べたいなと思う理由なのだと実感します。

一番人気はフルーツサンドとミックスジュースのセット

一番人気のフルーツサンドとミックスジュースのセット

そんなヤオイソの一番人気は、フルーツサンドとミックスジュースをセットした「フルーツサンドとミックスジュースのセット」880円。このミックスジュースは、牛乳を使用せずリンゴ、バナナ、イチゴをメインに季節のフルーツ4種を加えたジュース。

このフルーツをたっぷり使用したミックスジュースに、先述のフルーツサンドがつく驚きのボリューム(それもサンドイッチはミニサイズではなく通常の量)。食べる前から疑う余地のないおいしさと、このセットが880円で食べられるということに、思わずにんまりしてしまうのです。

フルーツの量と、価格でみんながにっこり!

といってもこの「フルーツサンドとミックスジュースセット」だけが破格で安かったり、特別なお値打ちセットというわけではないのがヤオイソのすごいところです。

挟んだフルーツが大きすぎてパンが破れそうな「スペシャルサンドとミックスジュースのセット」1,155円。フルーツサンド、ミックスジュースにミニと呼べるのか疑問なほど大きなフルーツがたっぷり乗せられたパフェまでついた「ミニパフェセット」1,265円、カットフルーツの盛り合わせかと思うほどのフルーツが入った「季節のフルーツパフェ」1,155円など他のメニューも本当にリーズナブル。

“ハレの日”でなくとも食べられる価格に、毎日通う常連客が多いのも納得のラインアップなのです。もちろんこれはフルーツ”だけ”がおいしいわけではなく、そのほかにもこだわっているからこそのこと。

小野さん曰く、「フルーツサンドのフルーツ以外にもこだわっています。パンは少し塩味のあるものを。生クリームもこのフルーツサンドに合うように特注しています。今時の映えるもの、見映えの良さも気にはなりますが、ボリュームとおいしさはやっぱり譲れなくて」と笑う。

愛されるカギはボリュームとおいしさ

秋のフルーツのフルコースセット
写真はイチジクのサンド、梨とマスカットのミニパフェ、ブドウジュースという秋のフルーツたっぷりのセット(季節限定)

ヤオイソは果物専門店。だから、フルーツパーラーには定番のメニュー以外にも季節のフルーツをクローズアップしたメニューが多くラインアップします。

ブドウたっぷりのフロート
季節限定のブドウのフロート

早春にはイチゴ、初夏はマンゴー、梅雨の頃はイチジク、夏にはスイカにメロンに桃、秋はブドウや梨に柿…など1種類のフルーツだけをふんだんに使ったフルーツサンドやパフェ、ジュース類などがセットになった季節限定の「づくし」シリーズなどが登場するんです。この季節限定の「づくし」シリーズは大変な人気があって、毎年その時期が楽しみにしているファンの方も多いのだそう。

実は隠れた裏名物です

名店の裏名物 ヤオイソのクリーム葛あられ

フルーツサンドやパフェなどの花形人気メニューに隠れてはいますが、手作りの葛餅と黒蜜が絶妙にマッチする「クリーム葛あられ」935円も、創業当時からの人気メニューなんです。ほんのり黒糖感のある蜜が、アイスクリームともちもちの葛餅、フルーツに合わさった時の抜群の相性たるや!

実は、スタッフの中でも人気ナンバーワンメニューなのだとか。まだ食べてみたことがない方は、ぜひ再訪時チャレンジしてみて。

スポット名 フルーツパーラーヤオイソ
時間9:30~17:00(LO16:45)
定休日無休
問い合わせ075-841-0353(ヤオイソ四条大宮店)
アクセス阪急大宮駅下車すぐ
住所京都市下京区立中町496【MAP
URL http://yaoiso.com/

ヤオイソ四条大宮本店

本店のショーケースにずらりと並ぶフルーツサンド

本店には、進物や贈答用、籠盛などのフルーツが並んでいます。目を引くのは冷蔵のショーケースにたくさん並んだ、テイクアウト用のフルーツサンドの数々。帰りの新幹線などで食べるために自分用に購入される方もおられるのだとか。種類も多いですが人気のため、欲しいものがあるなら予約がベターです。

スポット名 ヤオイソ四条大宮本店
時間9:00~18:00
定休日無休
問い合わせ075-841-0353
アクセス阪急大宮駅下車すぐ
住所京都市下京区立中町488【MAP
URL http://yaoiso.com/

実はもう一つのフルーツパーラー

https://www.instagram.com/p/CETXWH8An6d/?utm_source=ig_web_copy_link

本店より北側…京都の市営地下鉄今出川駅からすぐの場所にもヤオイソのフルーツパーラーがあります。同志社大学や相国寺や承天閣美術館などが付近にあり、観光の合間にも訪れやすそう。どちらのお店も朝早くからオープンしているので、モーニングとしてフルーツサンドを食べに来られる人も多いのだとか。朝からフルーツたっぷりのフルーツサンドをいただくなんて素敵ですね。

スポット名 ヤオイソ烏丸店
時間10:00~17:00(LO16:45)
定休日不定休
問い合わせ075-451-8415
アクセス阪急烏丸駅→地下鉄・今出川駅下車すぐ
住所京都市上京区御所八幡町104【MAP
URL http://yaoiso.com/

いかがでしたか

大人になった今でも、フルーツサンドとミックスジュースは私にとって特別で贅沢感のあるメニュー。それをセットでいただくなんて、子どものときは考えられませんでした。ヤオイソのフルーツサンドとミックスジュースは、そんな私を優雅な気持ちにしてくれる一品なんです。通える常連さんがうらやましい名店です。

食欲が落ちてくる暑い時期でも、ジューシーでビタミンがたっぷりのフルーツであれば食べられるという人も多いのではないでしょうか。季節のものをいただくのは体にとってもとても良いこと。ぜひ夏の暑さを乗り切るためにまだ食べたことがない方はぜひ試してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いたのは… TOKK編集部R

大阪・北摂育ち。甘党で1日1回の甘いものが欠かせません。
愛しているものは、ミルクティーとチョコレートとナッツとチーズケーキ…
趣味は、美術館巡り(浮世絵大好き)と観劇(ストレートプレイ中心)
シネマやイベント、TOKKの公式X(旧Twitter)を担当しています。

阪急沿線情報紙「TOKK」は創刊から50数年を経た情報紙で、関西の私鉄・阪急電車沿線のおでかけやグルメとくらし情報を毎月1回、各30万部発行するメディアです。取材のこぼれ話やお店の方から聞いたお話や、くらしの中で気になる情報を毎日更新中です。

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