宝塚歌劇トップスターインタビュー 花組トップスター 柚香光(ゆずかれい)さん
2020.03.28宝塚歌劇
新しい花組の幕開け!柚香光さんに波乱万丈の恋物語を描いた少女漫画の傑作『はいからさんが通る』の見どころをインタビュー
2017年秋に、柚香光さんを中心とした花組メンバーによって、大阪と東京の2会場で公演されたミュージカル浪漫『はいからさんが通る』。この作品は3月13日より、柚香光さん、華優希さん、花組トップコンビ就任のお披露目公演で、よりパワーアップして再演されています。その見どころや役作りについて柚香光さんにお話をうかがいました。
再演のお話を聞いた時のお気持ちはいかがでしたか?
お話をいただいた時は、驚きました。前回と比べると、劇場の規模が大きくなりますし、舞台の装飾も華やかに変わります。また、花組全員が出演し、演者の数も多くなります。同じ作品でもこれだけ環境が変わると、前回の経験や勢いだけでは乗り切れません。トップという立場になって初めての宝塚大劇場公演で、この状況を乗り越えられるのだろうかと戸惑いも感じました。
すでに作品の流れを分かっているという点は強みですね。そのうえで、さらに役を磨き、大きな存在感を持って舞台に立ち、すでにご覧いただいたお客様を良い意味で裏切れるような作品を作り上げたいと思います。
改めて陸軍少尉・伊集院忍役に取り組まれて、役への印象は変化しましたか?
前回は少女漫画に登場する、女性なら誰もが夢見るような、憧れの王子様をイメージしました。二年半ぶりに、再び役と向き合うと新たな発見がありますね。脚本・演出の小柳先生もおっしゃっていましたが、伊集院忍は眉目秀麗(びもくしゅうれい)で、優しい人物なのですが、判断力と決断力があまり無い男性なんです(笑)。そんなところが人間らしくて良いなと感じますし、欠点や人間的な未熟さも含めて彼の魅力です。
ストーリーの大筋は変わりませんが、お稽古をしていると、自分の芝居が変化していたり、セリフの解釈が前と違う所も出てきました。二年半の間に自分の中に生まれた変化と、ここに至るまでの繋がりは大事にしながら、役を深めていきたいと考えています。
トップに就任されて感じた変化と、相手役の花優希さんと目指されるトップコンビ像について教えてください。
一番大きく感じる変化は「人から見られるようになったこと」でしょうか。お稽古場でも、皆が私を見て、観察し、心を感じ取ろうとしてくれていることが分かります。常に見られている立場での、立ち居振る舞いや言動が与える影響を考え、行動するようにしています。
また、相手役の華優希とは、宝塚歌劇の男役、娘役という関係性をこえて、私と華優希にしか作れない関係性や雰囲気を大切にしたいと思います。芸事に携わる者として、舞台人としても、しっかりと自立しながら、二人の関係性を見失わずに、高め合っていきたいと考えています。
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