大阪府水無瀬のおもしろい個性派本屋さん「長谷川書店水無瀬駅前店」

大型書店にはないローカル感とオリジナリティあふれる品ぞろえが楽しい「長谷川書店水無瀬駅前店」。大阪府と京都府の府堺にあたる大阪府島本町に建つ個性的な本屋さんをご紹介します。

島本町唯一、街の小さな本屋さん

昔ながらの本屋さんといった感じの外観が逆に何が見つかるか!というワクワク感があります

店内で本を選んでいると、本を買いに来た人が必ずレジで世間話をして帰っていくことに気づきました。その間に、ご近所の方と思われる問い合わせの電話が次々とかかり、そして、また誰かがレジで立ち話をして、本を買っていきます。

駅前の小さな本屋さんで繰り広げられる日常の風景には、何だかホッとするような温もりが漂います。

 “欲しい”を掴むレジの時間

長谷川書店水無瀬駅前店を叔父さんと共に切り盛りしている長谷川稔さんは、「みんなの顔を認識できる小さな街だからこそ、目の前にいるお客さん一人一人と向き合う」ことを大切にしていると言います。

“効率が悪い”とも思えるスタイルを大切にするのは、長谷川稔さんが店頭に立って、いつもお客さんを観察する中で気づいたあることがきっかけでした。

個性的な棚づくりと長谷川書店流マーケティング

女性ファッション誌
ファッション誌の前に置かれた男性論の本。モテたいなら着飾るよりも先に男性を知るべきということか…。

「長谷川書店水無瀬駅前店」の長谷川稔さんの一日は、在庫や新刊のチェック、本棚づくりなど、際限のない日常業務が延々と続きます。それでもレジに立つのが最優先、レジ打ちの間にお客さんと話していると、なぜお客さんがその本を選んだかという理由が、何となく伝わってくるそうです。

同じ本を手に取っても、そこに至るまでの気持ちや動機は人それぞれ、人の趣味嗜好(しこう)には想像以上に複雑な事情や思いが絡み合っていて、それが分かるのも話をしてこそと、個性的な店づくりは日々磨かれています。

人を緩める場所を作りたい

作業所で手づくりされたブックカバー
地域を知ってもらうためのキーワードとして、島本町の作業所「わくわく」で作られたブックカバーなど雑貨も販売

「長谷川書店水無瀬駅前店」の長谷川稔さんは、仕事や学校、家庭で時間に追われる人が、この店では時計の速度を落とせるような、そんな場所づくりを目指しています。

長谷川稔さんの何でも話せてしまいそうな、穏やかな雰囲気に心を開く人もきっと多いのではないでしょうか。「効率が悪いのも、遊びがあって楽しいよね」と、慕ってくれる地域の人やファンに囲まれ、今年で創業53年目の歴史を刻みます。

クモのイトというタイトルの本
取材時のおすすめ本は島本町在住のクモ博士こと中田兼介さんの『クモのイト』1,980円(ミシマ社刊)

本好き必見!大人気の古書イベント「しまもと古本さんぽ」

箱に入れられた古書や雑誌など
お店や住居の前に置かれる古本をつめた箱

年に1度だけ開催される「しまもと古本さんぽ」は、本好きなら足を運びたいイベント。毎年、趣向を凝らした大阪府島本町めぐりの仕掛けと、古本との出合いの2つを楽しめるイベントで、長谷川書店水無瀬駅前店も会場の1つとなります。町の人や、地元のお店の店主が思い思いの古書を選び、箱に詰めて、自宅や店の前にならべます。その本を見ながら、島本町ののんびりした雰囲気を満喫したいものです。このイベントに関わるスタッフの都合が合う日が開催日となるため、開催日は店内などでお知らせとなります。

大きな書店にはない小さな本屋さんの魅力を見つけに、ぜひお出かけくださいね。

スポット名長谷川書店水無瀬駅前店
時間 10:00~22:00(土曜は~21:00、日曜は11:00~20:00)
定休日無休
問い合わせ075-961-6118
アクセス阪急水無瀬駅下車すぐ
住所三島郡島本町水無瀬1-708-8【MAP
URLhttps://www.facebook.com/hasegawashoten/
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