子どもも楽しめる!吹田・エキスポシティ「ムラサキパーク」取材レポート
2025.01.30おでかけ
#吹田 #エキスポシティ #ムラサキパーク #キッズランド #スケボー
車輪が付いた板を、どうしてあんなに軽やかに乗りこなせるのだろう?
オリンピックのスケートボード競技を見て、選手たちが躍動する姿にすっかり引き込まれた筆者。「私もやってみたい!」「子どもに挑戦させたい!」と興味を持った人も多いのではないだろうか。
そんな好奇心に応えてくれるのが、大阪府吹田市の「ムラサキパークららぽーとエキスポシティ」。
プロのスケーターやメダリストからも人気を集めている屋内スケートパークと、1歳~小学3年生が遊べるアスレチック施設「キッズランド」にショップを併設した複合型エンターテインメント施設で、今回はこの施設の楽しみ方を取材してきた。
目次
西日本最大級!冷暖房完備の屋内スケートパーク「ムラサキパークららぽーとエキスポシティ」
スケートボードやスノーボード、自転車競技のBMX(バイシクルモトクロス)といったアクションスポーツ用品を中心に扱う「ムラサキスポーツ」(本社・東京)が運営している。スケートボードやBMXができる施設は屋外にあるケースが多く、冷暖房完備の屋内スケートパークとしては西日本最大級の広さを誇る。公式の競技会も開催されている。スポーツグッズやファッションアイテムを豊富にそろえた大型のショップも併設。用具のレンタルや体験会なども実施され、2024年4月のオープン以来、初心者から上級者まで幅広く利用されている。
「ムラサキパークららぽーとエキスポシティ」の場所
「ららぽーとエキスポシティ」エンタメゾーンの「空の広場」に隣接する、ダイナミックな壁画が描かれた2階建ての建物。大阪モノレール「万博記念公園駅」を出てすぐのスロープの上からも見える。
アクションスポーツを体験できる「ムラサキパーク」のメイン施設
冬のある平日の昼間、安藤勇輝店長に施設を案内してもらった。
筆者はこのように本格的な「スケートパーク」を訪れるのは初めて。どんな空間が広がっているのかなとワクワクしながら、1階のショップの奥へと進む。
1階には街をイメージした構造の「ストリートパークエリア」が、2階には平坦な「フラットエリア」と、すり鉢状のランプやボウルセクションが設置されている。これらのスケートパークの受付と入場口は2階にある。
階段の壁には、パリオリンピックの金メダリスト・堀米雄斗選手や東京オリンピックの金メダリスト・西矢椛(もみじ)選手ら、ムラサキスポーツの契約ライダーらの写真と愛用のボードが飾られている。眺めていると、オリンピックの興奮がよみがえってきた。
2階の受付に到着。ここでは入場券の購入や用具のレンタルができる。そばにある入場口の柵を開けると、フラットエリアだ。フラットエリアの通路の先にある階段を下りると、1階のストリートパークエリアへとつながっている。
ストリートパークエリア
ストリートパークエリアは全面コンクリート張りで、広さは約1450平方メートル。天井の大部分が吹き抜けになっており、広々と感じられる。大阪府出身の西矢選手も、しばしば訪れるそうだ。
パーク内には、絶えずヒップホップのリズミカルな音楽が流れている。
スケーターのボードが階段のハンドレール(手すり)に当たる「カンッ」という音、車輪がコンクリートを滑る「シューッ」という音が小気味よく響く。ステア(階段)やR(アール、湾曲した斜面)などのセクションを使って難易度が高いトリック(技)に挑むスケーターもいて、ハラハラしながら見守る。あっ、転んじゃった。
でも、その姿もカッコイイ。スケートボードは「いかに自分らしく滑るか」を大切にするスポーツだと聞いたことがある。トリックをビタッと決めた場面では、他のスケーターから「ヒューッ」と口笛も飛び出した。ふふっ。このたたえ合う感じ、いいなぁ。
数々のセクションに挑戦していた山口県の23歳の男性は、大阪の弟に会う機会に合わせて初めてやってきたという。「滑らかな路面でスムーズに乗れる。とても気持ちのいい空間ですね」と話してくれた。
夕方になると、学校を終えた小中学生スケーターが次々にやってくる。実はストリートパークエリアの利用者の約8割が、彼らだという。イヤホンをつけて黙々と練習に励む子、スマホで撮影した動画を見せ合いながらワイワイ楽しむ子、滑走の合間におしゃべりに花を咲かせる子たちで活気にあふれる。中には、保護者が運転する車で毎日1時間近くかけて通う小学生もいるそうだ。
1階のショップの一角からは、パークのフェンスに沿って設けられた観客席に入ることができる。2階の吹き抜け部分からもパークが見渡せる。これらは無料エリアとあって、スケーターの滑走を眺めているお客さんも多いらしい。
フラットエリア
一方、フラットエリアは文字通り、真っ平らなスペース。初めてスケートボードに乗る人や「ストリートパークエリアはまだちょっと……」という人たち向けとなっている。
広さ約320平方メートルの細長いフロアが、低い柵で半々に仕切られている。片方は大人も含めた「初級エリア」、もう片方は子どもたち優先の「保護者同伴エリア」だ。子どもたちが安心して練習できるよう、このようなルールを設けている。
保護者同伴エリアには付き添いの大人も一人、無料で入場できる。お父さんに両手を持ってもらって、恐る恐るスケートボードに足を乗せる子、乗ったボードが少し進んで笑顔を見せる子、一人で乗ることができて「イェーイ」と声を上げる子。週末のフラットエリアは、多くの親子連れで盛り上がるそうだ。
スケートランプ / スケートボウル / サーフバンク
フラットエリアの隣には、湾曲した面のある4台の木製のセクションが設置されている。上から滑走したり、加速して曲面を往復したりすることで、スケートボードならではのアクロバティックな動きを体感できる。ストリートパークエリアでのデビューに向けて練習したり、トリックに磨きをかけたりと、初心者〜上級者まで楽しめるエリアだ。
楕円(だえん)形を半分に切ったような「スケートランプ」は、両側の立ち上がった部分の高さが75センチと90センチの2台。そして、楕円形のお椀(ボウル)のような高さ95センチの「スケートボウル」もある。
もう1台は波のような形状の「サーフバンク」。サーフィンに近い動きを陸上で再現できるボードを優先的に使えるほか、スノーボードのトレーニングにも利用されている。
初心者向けの体験会も開催
スケートボードを足元に吸い付かせるようにジャンプしたと思ったら、クルッと回転させて見事に着地──。そんなスケーターたちの姿を見ているうちに「やってみたい!」という思いが湧いてきた。ムラサキパークではスケートボードとBMXの「超初心者」や「初心者」向けの体験会を開催している。
例えば、スケートボードの「超初心者」クラスは、ボードに初めて乗る人や練習方法がよくわからない人たちが対象だ。正しい乗り降りの仕方や、前足をボードに乗せて後ろ足で地面を押して前進する動作「プッシュ」ができるようになるのが目標。プッシュをクリアすれば「初心者」クラスに参加できる。
体験会の受付は毎月25日18時から。キャンセル待ちが月200人を超えることも!
スケートボードとBMXの体験会は主に週末、日替わりで開催されている。
10時半からの2時間で、定員は20〜30人。料金は体験料1,650円とパーク使用料550円を合わせた2,200円。用具のレンタル代は別途必要になる。終了後は14時まで自由に練習できる。年齢制限はなく、未就学児も保護者同伴なら参加が可能。大人も子どもも一緒に指導を受ける。
体験会への関心は高い。スケートボードもBMXも毎月25日18時から、インターネットで翌月分の受け付けが開始される。直後に満席になることも多く、キャンセル待ちが合わせて月200人を超えることもあるそう。体験会で基礎的な技を習得した人向けに、より難易度の高いレベルのスクールも随時開催されている。
安藤店長は「スケートボードもBMXもオリンピックをきっかけに知られるようになってきたけれど、まだまだ『どんなスポーツなん?』という人も多い。買い物にきたついでに気軽に観客席から見学したり体験会に参加したりして、アクションスポーツに親しんでもらえたらうれしいですね」と話す。
ムラサキパークで人気のアスレチック「キッズランド」!
「楽しく体を動かしたい!」というアクティブな子どもたちが集まるのが、1歳から小学3年生が利用できる「キッズランド」だ。
2階のフラットエリアの脇にあるクッションマットが敷き詰められたスペース。パイプを組み合わせた高さ約2メートル、幅約10メートルほどの「アスレチック」と、安全ネットをかぶせた4台のトランポリンが設置されている。アスレチックを利用できるのはキッズだけ。大人はそばで見守るかたちだ。
アスレチックの内側をのぞいてみると、まるで迷路のような空間。キッズがワクワクしそうな数々のパーツが備えられている。ブランコのような器具を手で揺らしたり、大きなクッションの山を乗り越えたりしながら、走り回る子どもたち。「きゃあきゃあ」と楽しそうな声を上げている。引っかかって転んだり滑り落ちたりしても、クッションマットだから安心。ニコニコしながら、次のパーツへと駆け出していく。
2歳半の女の子と生後6カ月の男の子を連れた両親は「天候を気にせず遊べるのがいい。楽しみながら運動神経も良くなりそう」。女の子はアスレチックの中を元気に動き回り、パパとママに「見て!ここまで来た!」と、得意そうに手を振っている。生後6カ月の男の子はアスレチックには入れないが、クッション敷きのスペースでハイハイしながらご機嫌そうな様子だった。
キッズランドの一角にはお絵かきスペースもあり、疲れたら休憩タイムを取ることもできる。ここからはスケーターが滑走する姿も見える。ここで興味を持ち、スケートボードやBMXを始めたキッズもいるそうだ。
西日本最大級の規模!「ムラサキパーク」ショップ
1階のショップは約660平方メートルの面積を誇る。ムラサキスポーツ全体の中でも「特にスケートボードやBMXの品ぞろえには自信があります。レアな商品も扱っていますよ」と安藤店長。夏はサーフボード400本、冬にはスノーボード500本をそろえ、シーズンスポーツにも対応している。
知識と経験豊富なスタッフが、一人ひとりに合ったギアの選び方やパークでの遊び方などをアドバイスしてくれる。購入してそのままパークに向かう人、パークの体験会に参加した帰りに購入する人も多いそうだ。サングラスやキャップなどのファッションアイテムもそろう。地面を足で蹴るランニングバイクの「ストライダー」も売れ筋らしい。
「ムラサキパーク」の利用料金、混雑する時間、予約はできるか?
1日券
キッズランド以外の全ての施設を利用できる1日券は、高校生以上が1,650円、中学生以下が1,100円。17時以降に利用できるナイター券や回数券、月間パスなどもある。
スケートパークは、平日の昼間は比較的空いている。難しい技をこなせる小中学生たちが増える17時以降や、初心者や家族連れが多くなる週末は終日、利用者が多い。安全確保のため、夏休みには入場制限した日もあったそうだ。
キッズランド
平日が1日利用1,500円、1時間利用は1,100円とデポジット500円。1時間以内に退出するとデポジットは返金される。土日祝や学校の長期休暇期間中は、2時間利用のみで1,500円となる。これらの入場券は現地でのみ販売され、予約システムもない。
キッズエリアも平日の午前中はゆったりと利用できるが週末は終日、混み合うことが多い。酷暑だった夏休み期間には1日に300人を超えるキッズが訪れた日もあったという。
「ムラサキパーク」の利用は手ぶらでOK?
ムラサキパークでは用具をレンタルしている。キッズランド以外で着用が必須となるヘルメット(330円)をはじめ、スケートボード(700円~1650円)、BMX(2時間1,100円)、セーフティガード(肘、膝〈ひざ〉、手首のセットで200円)などだ。買い物のついでに「行ってみよう!」と思い立っても大丈夫。ロッカーやシャワーもある。
「ムラサキパーク」行ってみた感想
ショップにはファッショナブルなデザインのスケートボードやBMXが並び、その奥に広がるスケートパークではスケーターたちの滑走する姿が見られる。キッズランドのアスレチックでは子どもたちの楽しそうな歓声が聞こえた。ムラサキパークは、そこに身を置くだけで心が躍る空間だった。用具のレンタルもでき、体験会もある。やってみたい人、最近始めた人、近くに練習場がない人、レベルアップしたい人は、友人と一緒に、あるいは親子で、気軽に立ち寄ってみてはいかがだろう。
スポット名 | ムラサキパーク ららぽーとEXPOCITY(エキスポシティ) |
時間 | ショップ [平日]10:00~20:00 [土・日・祝]10:00~21:00 スケートパーク [平日]10:00~19:45 [土・日・祝]10:00~20:45 ※貸切の場合や大型連休中などは変更の場合があるので直接、店舗へ問い合わせ キッズランド [平日]10:00~19:45 ※最終受付18:45 [土・日・祝]10:00~20:45 ※最終受付19:00 |
定休日 | ららぽーとEXPOCITYに準ずる |
電話番号 | 06-6318-6651 |
アクセス | 阪急南茨木・山田・蛍池駅→大阪モノレール・万博記念公園駅下車 徒歩約3分 |
住所 | 大阪府吹田市千里丘万博公園2-1 ららぽーとEXPOCITY内【MAP】 |
URL | https://www.murasaki.jp/Page/Feature/FeaturePage092.aspx |
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この記事を書いたのは… TOKK情報部
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この記事の企画編集は… TOKK編集部T
「TOKK(トック)」編集部T。豊中育ち→箕面→豊中→池田→神戸・岡本→池田と阪急沿線を転々とする。そのたびに街と周辺を隅々まで歩き、住人だからこそ分かる見どころを掘り起こしている。次に住んでみたいのは阪急京都線の大山崎。趣味は、おいしいもの発掘と山歩き。
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